家から離れて家出したい!自分だけの部屋が欲しい!
そんな願いを叶えてくれるひみつ道具『アパートごっこの木』を紹介します。
しかし実はこの道具、取扱説明書をよく読んでおかないと大後悔する可能性があるので注意が必要です。
木が隠れ家になる
のび太は自由を求め、アパートを借りて一人暮らししたいと両親に申し出ますが、当然ながら断られてしまいます。
どうしても諦めきれない様子ののび太を見たドラえもんが出したのが『アパートごっこの木』でした。
見た目は木の根っこのような小さい形をしていますが、これを土に植えるとたったの10分で根が成長し、地面の下に部屋が出来上がるというのです。
ドラえもん10巻「アパートの木」P28:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
ドラえもんも初めて使う道具のようで念入りに説明書を読み込みますが、実はここでしっかり読み込んでいなかったことが後々トラブルを引き起こすのでした。
インスタント家出にぴったり
成長した根っこの中が空洞になっていて、大きなピアノやテーブルも入る広さがあります。
ドラえもんとのび太はこの広さを利用し、友達も誘って夢のアパート暮らしをスタートします。
家賃はなんと100円!破格にも程があります。
複数の部屋が瞬時に出来上がるため、広さに応じて部屋を割り当てることができるため、ちょっと家出をしたい時や、気分を変えたい時にピッタリです。
ドラえもん10巻「アパートの木」P31:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
こんな道具が本当にあったら羨ましいですよね。
ただしこの『アパートごっこの木』、気をつけなければいけないことがあります。
1日で腐ってしまう
『アパートごっこの木』はあくまでも『ごっこ』なので、要するにおもちゃみたいなものなんです。
地面に植えると翌日には木が腐り、全ての部屋は無くなってしまうというのです。
木は自然に還ると考えるとそれはいいのですが、問題は部屋の中に置いている家財道具です。
ドラえもんたちもこのアパートに長く住むつもりで使っていたため、机やテレビ、ピアノやゲームなどあらゆる生活用品を持ち込んでいたのです。
それらが一晩で土の中に埋もれてしまい、終いには腐ってしまったことに対して自分たちで責任を取るべく、埋もれた道具を掘り起こすオチで終わっているのです。
ドラえもん10巻「アパートの木」P33:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
もしアパートの中に人がいたら、いったいどうなっていのでしょうか。
未来の道具にしては安全性が考慮されていないお粗末な代物です。
実際の生活では使いづらい
アパートごっこの木は一見すると便利にも見えますが、実は使い所が非常に難しい道具なのです。
一晩で使い物にならなくなってしまうことに加え、地面の下を物理的に専有することになるため、水道管やガス管、その他地下設備を破損する恐れがあるのです。
山奥で使うならまだしも、都会のど真ん中でアパートごっこの木を使おうものなら、それこそドラえもんたちでは手の施しようもないくらいに大損害が出てしまうことも考えられますね。
せめて地面の下ではなく、普通に生えている木のように上に上に成長するタイプのアパートの木であれば、まだ使えそうですね。