『怪談ランプ』を灯した状態で怪談話をすると、その話が実現するおもしろいひみつ道具です。
夏の夜にヒヤリとする経験をしたい人におすすめですね。
ただし、本当に話の内容が実現してしまうので、何をしゃべるかは注意する必要があります。
ストーリー
夏のとある暑い日。
のび太、ジャイアン、スネ夫、しずかちゃんはジャイアンの家に集まって怪談話で盛り上がろうということになりました。
そこでドラえもんが出したひみつ道具が『怪談ランプ』です。
このランプを出した状態で怪談話をすると、現実世界においてその場で実現してしまうという効果があります。
のび太が怪談ランプを使って実現すれば、どれだけ話の内容が適当でもみんな怖がるだろうというドラえもんのアイディアです。
ランプは熱くない
見た目が火の玉のようなひみつ道具ですが、触っても火傷もしないし、ポケットに入れることもできます。
ドラえもん2巻「怪談ランプ」P31:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
火の玉に模した機械なんでしょう。
次々と実現する怪談話
のび太はコミックの中で次の5つの話をしました。
- お皿が割れる話
- 行灯(あんどん)の火がスッと消える話
- お皿を「1枚、2枚…」と数える声が聞こえる話
- 足音が聞こえ、しょうじが開いて包丁が出る話
- ノッペラボーの話
お皿を割り、井戸に放り込まれるお菊さんの怪談話が有名ですが、のび太はそれを題材に話をしたんですね。
のび太たち以外には誰もいないはずの家から本当にお皿が割れる音が聞こえてきたり、ろうそくの火が消えたり、「1枚、2枚…」と何かを数える声が聞こえてきたり、さすが怪談ランプの効果は絶大です。
ドラえもん2巻「怪談ランプ」P32:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
しまいには包丁を持った泥棒が部屋に侵入し、のび太たちの大声に驚いて泥棒が逃げ出したところを警察に御用になる流れです。
次々と実現するのび太の怪談話に一同はすっかりおびえてしまい、のび太は晴れて怖い話チャンピオンになるわけです。
最後のノッペラボーは、怪談ランプを出した状態でのび太がうっかりノッペラボーの話をしてしまい、パックしたママを見て驚くというオチまで用意されています。
ドラえもん2巻「怪談ランプ」P35:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
似たひみつ道具
話した内容が実現するひみつ道具は、怪談ランプ以外にもたくさんあります。
その一部を紹介しますね。
もしもボックス
定番中の定番、もしもボックスです。
電話ボックスそっくりの大型ひみつ道具で、受話器を取り、「もしも◯◯だったら」と言うとそれが実現する夢のような道具です。
ソノウソホント
スピーカー型のひみつ道具です。
このスピーカーを使って話した内容がそっくりそのまま実現する効果があります。
アトカラホントスピーカー
口の中に収納できる小型道具で、話すことが現実に起こります。
うそ800
うそ800を飲んでウソをつくと、そのウソが本当になるひみつ道具です。うそ800だけ【ウソ→現実化】というちょっと特殊な使い方をします。
怪談ランプは用途が限定される
こうやって似たひみつ道具を並べるとわかりますが、怪談ランプはあくまでも怪談話が実現するだけなので、もしもボックスやソノウソホントの方が使い勝手がいいですね。
コミックの最後でママがパックを登場してノッペラボーが実現したオチがついていますが、あれは本物のノッペラボーが出現したわけではありません。
いくら怪談ランプとはいえ、本当に妖怪が登場するわけじゃないんです。
その点、もしもボックスやソノウソホント、その他に紹介したひみつ道具は妖怪だろうがなんだろうが、本当に実現する効力があります。
そのため、怪談ランプはあくまでも遊びの場で怪談話をして使うのが適しているといえるでしょう。