歩いたり乗り物を使ったり、移動はとにかく時間が掛かって面倒ですよね。
そんな時、一瞬で目的地に行ける道具があったら?
今回はそんなひみつ道具の一つである『どこでも大ほう』の紹介です。
パパの朝寝坊
朝寝坊をしてしまったパパは、指定の新幹線に乗り遅れてしまい朝から大慌て。
そんなパパのためにドラえもんが出してくれたのがどこでも大ほうです。
一見ただの大砲ですが、大砲の玉のように人間を打ち出し、一瞬にして目的地に送ってくれる道具です。
付属のモニターで目的地を映し出し、そのまま大砲から人間を発射!
打ち出されたパパはあっという間に空を駆け、無事(?)新幹線に乗ることが出来ました。
ドラえもん6巻「どこでも大ほう」P86:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
まぁ乗るといっても天井に乗っているだけなので、危険きわまりない行為ですが・・・。
のび太の大砲屋、はじめます
モニターに映った場所ならどこでも大ほうでひとっ飛び。
これに目をつけたのび太は、友達の荷物を引き受け、好きな場所に大砲で送り届けるサービスを開始しました。
こういうところに目をつけるのび太は、実はかなり商売センスがある人間なのかもしれません。
しかも費用は無料。
大砲の砲身に入るだけの大きさ制限がありますが、上手に活用すればかなり便利な道具であることは間違いありませんね。
終いには海外に逃亡したいギャングが押しかけましたが、警官が作りかけの船のプラモデルを本物の船と見誤り、御用となりました。
ドラえもん6巻「どこでも大ほう」P89:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
どこでも大ほうのスペック
まさにドタバタ劇のお手本のようなどこでも大砲のお話。
どこでも大ほうのスペックは
- どんな場所でも高速で送り届けることができる
- ただし国内限定
- 砲身に入る大きさ限定
といったところでしょうか。
目的地に到着する際、何らかの安全装置が働き、安全に着地できる保証は解説されていません。
が、高速移動する新幹線の屋根の上に、運動神経の悪いのび太のパパが無事に乗れている様子を見ると、何らかの技術で安全に着地できる仕組みになっているのでしょう。
シュールな発想のひみつ道具
大砲で物を飛ばして目的地に届けるという発想がまずぶっ飛んでいますが、人間が打ち出されて飛んでいく様もかなりシュールです。
パパが空を飛んで移動する様子は笑いを誘いますし、新幹線の天井の上で泣き叫ぶパパの姿を見て喜ぶドラえもんたちの様子も、これまたシュールです。
普通だったら感電死してるところです。
効果の似たひみつ道具
似たような道具としては、未収録作品を集めたどらえもんプラス3巻収録の「ばくはつこしょう」があります。
こちらは相手に振りかけてクシャミをさせ、その威力で目的地に飛んでいくという、ある意味どこでも大ほう以上にぶっ飛んだ発想の道具です。
どちらの道具も使った人間が飛んでいくビジュアルのバカバカしさが妙に印象に残る作品です。
物流業界の革命児
もしどこでも大ほうが実現した場合、物流業界に革命が起きることでしょう。
安全に、しかも確実に目的地に届けることができるどこでも大ほうは、例えばAmazonで注文したものが数分以内に手元に届くことを意味します。
コンピューターと組みわせることで、注文を受けたものを自動で発送(=大砲で発射)することができ、トラック運転手は不要となり、大幅な人件費と労働力の削減に繋がります。
もっと技術が進歩すれば大型の大砲も開発されるでしょうし、物流の考え方が根底から変わることになるでしょう。
ただし、宅配ボックスの中に入れる、家の中に入れるなど細かい設定はできないようなので、この先の改良に期待したいところですね。