もしも、寝ている間に小人さんがやりかけの仕事をやってくれていたら。
今回はそんな童話チックなひみつ道具『小人ロボット』の紹介です。
小人の童話の話が現代に復活
いつものように宿題のやる気が起きないのび太。
のび太は童話「小人の靴屋」の話を持ち出し、小人がいたらなとぼやきます。
そこでドラえもんが出したのが『小人ばこ』。
この中には小人ロボットが入っていて、使用者が寝ている間に仕事をしてくれる効果があります。
寝すぎに注意
道具の効果に半信半疑なのび太は、宿題の前に試しで使ってみることにします。
- 靴磨き
- 草むしり
- 車の修理
- などなど
ドラえもん7巻「小人ロボット」P20:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
どのシーンでも完璧に仕事をこなす小人ロボットの働きぶりを見て、これなら宿題も大丈夫だと確信を持つのび太。
しかし、小人ロボットを動かすため、1日のうちに何度も睡眠を取ったことがアダとなり、いざ宿題を任せるシーンになると、全く眠ることができないのです。
結果、のび太は渋々自分で宿題をする羽目になったのでした。
モチーフも童話的なら、オチも童話めいたある意味教訓っぽいラストですね。
のび太の「どこでも3秒で寝られる特技」が、これでもかというぐらいに活かされて、最後のオチにも繋がっていくのはさすがです。
労働力が2倍になる道具
主人が眠ってさえいれば、完璧に仕事をこなしてくれる小人ロボット。
忙しい現代人にはとても嬉しい道具ですね。
自分が寝ていてもロボットが代わりに仕事をやってくれるため、単純に労働力が2倍になったことと同じです。
上手に使いこなせば、生産性がかなりアップすることでしょう。
ママ、もうちょっと子どもを信じて・・・
ところでこのストーリーでは、なんとも残念なのび太の家庭事情をうかがい知ることができます。
小人ロボットの性能を試そうと、ママに何かお手伝いさせてほしいと頼むのび太。
ところがママは「あなたは何をやっても失敗する」と、軽く一蹴されます。
ドラえもん7巻「小人ロボット」P20:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
ママは若干笑顔を浮かべていますが、おそらく本気で言っているのでしょう。
これを言うママもひどいですが、のび太も可愛そうですよね。
もうちょっと自分の子どもを信用してあげましょうよ・・・。
って、ドラえもん、それを聞いて笑ってちゃだめですよ。
仕事のクオリティがすごい
のび太のママが驚くように、今まで履いていた靴がまるで新品のようにピカピカに磨かれていました。
ドラえもん7巻「小人ロボット」P20:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
小人ロボットの優秀さがわかる一コマです。
機械に対しても知識が深く、故障した車をあっという間に修理する力もあります。
例えば、人の想像力や発想力が必要な美術・アートの仕事を任せてもいいのでしょうか?
また、人の判断が必要な仕事も任せるのはちょっと怖いですね。
どこまでの作業をこなせるか疑問が残りますが、単純作業・目的がはっきりしている作業などは小人ロボットにお任せしても大丈夫でしょう。
童話をモチーフにしたひみつ道具
有名童話をモチーフにした道具だと、
- マッチ売りの少女をモデルにした「ドリームマッチ」
- ジャックと豆の木がモデルの「ジャック豆」
- きれいなジャイアンで有名な「木こりの泉」
などがありますね。
おとぎ話が絡む道具では、コミックス3巻に登場する「おはなしバッジ」もあります。
子どもに夢を与えるドラえもんらしく、童話がベースになった道具もたくさんあることがわかります。