過去の出来事を写す不思議なカメラ『おくれカメラ』を紹介します。
今の様子を写すのではなく、その場所で過去なにがあったかを知る手がかりとして使うと効果的です。
パパのうっかり、ふたたび
のび太のパパはうっかりものです。
今回も財布を無くしてしまい、ママに怒られることを心配して1人落ち込んでいました。
そこでドラえもんが出したのが『おくれカメラ』です。
指定した時間にさかのぼり、その場所で何が起こったのかを写真として排出してくれる不思議な効果があります。
試しに30分前に設定してのび太の部屋を撮影したところ、ドラえもんがこっそりドラやきを食べているシーンが写し出されたのでした。
ドラえもん12巻「おくれカメラ」P154:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
それにしてものび太のパパ、過去にはママの大事な手紙を出し忘れていたり、忘れ物防止につかった『わすれ鳥』すらお客さんの家に忘れてくる始末。
あの時の反省がまったくいかされていないようですねぇ。
街中を大捜索した結果、ようやくパパの財布が見つかったわけですが、戸棚にしまっておいたドラやきを勝手に食べた犯人探しにおくれカメラが使われることになり、慌てふためくドラえもんのシーンでオチを迎えたのでした。
ドラえもん12巻「おくれカメラ」P158:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
指定できる過去の時間は9時間59分前まで
おくれカメラで写すことができるのは9時間59分の過去です。
こちらのシーンは、ドラえもんがカメラのダイヤルを設定して30分前の過去を撮影しようとした時の1コマ。
ドラえもん12巻「おくれカメラ」P154:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
目盛りが0と1の間を指しているため、この1は1時間前を表していることがわかります。
0の右側には9が来ているため過去9時間を意味していることから、最大で9時間59分前ということがわかります。
事件解決の手がかり
おくれカメラを使えばバッチリ過去の出来事が写し出されてしまうため、交通事故やトラブルの時には重要な証拠として使えそうです。
1枚1枚撮影する手間はかかりますが、これほど強力な手がかりになるものも他にはありません。
ただし、最大でも9時間59分という時間の制約があるため、事件が起きてすぐに使う必要がありますね。
プライバシーの問題
おくれカメラを使うと、その人の過去の行動が筒抜けになります。
手当たり次第撮影すれば誰かの過去の様子が写し出されてしまうため、プライバシーの問題に発展する恐れもありますね。
ドラえもん12巻「おくれカメラ」P156:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
上のジャイアンのように、本来はこっそり隠れてオシッコしたと思っていても、実はカメラでばっちり撮られていたなんて知ったら・・・考えるのも恐ろしいです。
このように、おくれカメラは使う側のモラルが問われるひみつ道具といえるでしょう。