「ワレワレハウチュウジンダ」という言葉にぴったりの形の宇宙人型ラジコンがあります。
ドラえもんが出すひみつ道具にはどうしてこんなものがあるか不思議ですが、ジャイアンとスネ夫を驚かすにはもってこいの効果があったのです。
よくあるタイプの宇宙人
目が釣り上がっていてタコのようにたくさん足がある典型的な宇宙人の形をしたラジコン宇宙人。
コントローラーで操作できるだけでなく、音声を吹き込むことでボイスチェンジャー機能によって宇宙人っぽい声を出すこともできます。
手足をウネウネ動かし、前進・後進ももちろん可能。
ジャイアンとスネ夫を震え上がらせる効果があったということは、それなりにリアルな動きを再現できているということですね。
ドラえもんの演技にも注目
ラジコン宇宙人を操っているのはドラえもんなのですが、宇宙人の演技やラジコンの動かし方に注目です。
ドラえもん10巻「ニセ宇宙人」P79:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
宇宙人は『タコ座8番星』から来たという設定にし、地球人と平和に話し合いたいので首相を出せというではありませんか。
真摯な対応をしないと宇宙戦争も辞さないという強硬な姿勢は、ドラえもんが演技していることを完全に忘れてしまいます。
慌てふためくジャイアンとスネ夫の様子を見て笑い転げるのび太ですが、ひょっとするとあまりにも上手なドラえもんの演技を見て笑っていたのかもしれません。
ドラえもん10巻「ニセ宇宙人」P79:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
リアルな宇宙人
ラジコンとはいえ、かなりリアルな動きをすることができるラジコン宇宙人。
操作スキルがある人が操ることで、そのリアルさは何倍にも膨れ上がることでしょう。
今回騙したのは気が動転したジャイアンとスネ夫でしたが、動かし方によっては大人ですら騙すことも可能だと思われます。
宇宙人の表情も、言葉に合わせて感情を表現するかのように怒り顔になりますし、細かい設定も忘れていません。
ドラえもん10巻「ニセ宇宙人」P79:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
さすが未来のおもちゃ、子どもが遊ぶ道具とはいってもリアルさはきちんと追求していますね。
ラジコン宇宙人が乗ってきた設定にしている『組み立て円盤セット』は未来の幼稚園児が乗って遊ぶ道具でした。
文明が進めば進むほど、子どものおもちゃにもリアルにその進化が見て取れるようになります。
本物の宇宙人の形か?
ドラえもんの世界は宇宙旅行が常識になり、誰でも簡単に宇宙に行くことができます。
ということは、すでに本物の宇宙人に遭遇している可能性だって大いに考えられるわけで、そういう意味で言えばラジコン宇宙人の形は本物の宇宙人に似せて作っているはずです。
あえて異なる形の宇宙人を作る意味もないですし、それはそれで教育上よくないというPTAの反論も考えられそうです。
ということはつまり、今回登場したタコ型の宇宙人は限りなく本物の宇宙人に似せた形ということが考えられるのです。
我々が想像していたタコ足の宇宙人はやっぱり実在していたといえそうですね。