体から心を突き出して戦わせることで人間性を変えてしまう『心つき出ししゅ木』の紹介です。
なまけ心 VS がんばり心
テスト勉強をしたいのにどうしてもなまけてしまうのび太。『元気のでる爆弾』を使っても一向に効きません。
ドラえもんは最終手段として『心つき出ししゅ木』をつかってのび太の心を突き出して争わせますが、最終的になまけ心が勝ってしまうのです。
ドラえもんプラス1巻「きらいなテストにガ〜ンバ!」P188:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
一時は本当にのび太を見放しそうになったのび太ですが、負けても健気に立ち上がるがんばり心を見て、自分自身もがんばろうと決め直したのでした。
気持ちの勝負
自分の心同士を戦わせて勝ったほうの性格になる不思議なひみつ道具『心つき出ししゅ木』。
しゅ木(しゅもく)とはお寺の鐘をつくための棒のことですね。
聞き慣れない名称なのでとっつきにくいひみつ道具ですが、ものすごい効果があります。
出現した心は本人の気持ちの持ちよう次第で強くもなり、弱くもなります。
ドラえもんプラス1巻「きらいなテストにガ〜ンバ!」P189:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
要は当人が本当はどんな自分になりたいのかがハッキリあらわれるわけです。
本当は頑張りたいのび太
なまけ心を直したいのび太は最終的に結局なまける道を選んでしまいますが、それでもくじけないがんばる心の様子に心を打たれます。
ドラえもんもそんなのび太の本心に気付いて自分も頑張らねば!と思い直すわけですが、人はだれでもこんなものなのかもしれませんね。
一時的に楽な道を選んだとしても、結局は心の奥底でおもっている理想に向けていつか動き出すものなのかもしれません。
のび太はこの当時でこそ遊ぶことばかり考えていますが、将来的にはしずかちゃんの心を射止める青年に成長するわけです。
人は葛藤を抱えながら生きています。
そんなリアルな一面を学ばせてくれるドラえもんのマンガに感謝ですね。