物体の中を透視する不思議なカメラ『XYZ線カメラ』を紹介します。
本の中身を写したり、手土産の中を写したり、このカメラに見通せないものはありません。
マンガだけを都合よく写す
どうしても立ち読みしたいマンガがあったのび太(買えよ)。
ドラえもんに相談して出してもらったのが『XYZ線カメラ』でした。
このカメラでマンガ本を撮影すると、なんとすべてのページが写真に収められているという便利な設定!
ドラえもん10巻「XYZ線カメラ」P69:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
本屋や作者からするととんでもないカメラですが、こういう使い方もあるということです。
XYZ線カメラの不思議
のび太がカメラを持ち出して使った方法として、
- お客さんの手土産の中身を覗く
- 家の中を写す
- アメを隠したスネ夫の服を写す
というものがありました。
どれも中身を写すという使い方ではありますが、マンガという特性上、どれも都合よく写っている感が否めません。
手土産の中身
手土産の箱は風呂敷に包まれていたのですが、風呂敷の中身(つまり箱)が写っていたのではなく、箱の中身の石鹸が写っていました。
家の中
呼びかけても応答しない家の中を写すと昼寝している人が写ったのですが、都合よくその人がいる部屋だけが写っているのが不思議です。
スネ夫の服
子どもから取り上げたアメを服の中に隠してイタズラしていたスネ夫。
XYZ線カメラで撮影すると、都合よく服だけがすべて消え、お腹の上にアメを隠している様子がバッチリ写っていたのです。
ドラえもん10巻「XYZ線カメラ」P70:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
これもよく考えると不思議で、アメを透き通ってスネ夫の体の中(骨や筋肉など)が写らないよう都合よく表示されるのも不思議ですね。
XYZ線カメラの使い方
現代でいうところのレントゲンのような機能があるXYZ線カメラ。
これだけコンパクトで子どもでも扱えるとなると、もしこのカメラが実現していると使いみちが広がりそうです。
レントゲンとして使うのはもちろん、手荷物検査や取り締まりなんかでも役立ちそうですね。
問題があるとすると、XYZ線カメラはフィルムを使っているため、連続して撮影しているとあっという間にフィルム切れになってしまうことです。
今のカメラのようにデジタルになれば何千という単位で撮影できるようになりますね。
しずかちゃんの裸体は・・・残念
物語のオチとして、撮影を希望したしずかちゃんを写したところ、フィルムが切れてしまったために透け透け写真を撮影できなかったというものがありました。
ドラえもん10巻「XYZ線カメラ」P71:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
子ども向け雑誌でそこまで描くことはできないでしょうし、笑いを取るという意味ではよかったのかもしれませんね。
もともとスケベなのび太ですが、XYZ線カメラを手にした時にまっさきにこういう使い方を想像しなかったことは褒めてあげたいところです。
しずかちゃんもカメラの特徴を知っていたら、まさか自分からすすんでモデルを希望するなどしなかったことでしょう。