時間を戻して過去のタイミングからやり直すことができる『ふりだしにもどる』というひみつ道具を紹介します。
おとなしいジャイアンになろう
自分の誕生日を友だちからお祝いして欲しいジャイアンはドラえもんにこっそり相談を持ちかけます。
乱暴な性格をどうにか矯正するため、怒りを吸い込むための『かんにんぶくろ』を手渡し、さらに『ふりだしにもどる』を使って時間を巻き戻したドラえもん。
ドラえもん23巻「ハッピーバースデイ・ジャイアン」P48:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
ジャイアンは事あるたびに優しさを見せ、そのかいもあってのび太を含めた友だちのジャイアンに対する評価が高まっていくのがわかります。
いじめっこのジャイアンも人から祝福される嬉しさや楽しさを理解してくれるようになるといいですね。
小さいけど便りになる道具
『ふりだしにもどる』は見た目は普通のサイコロですが、誰にも気づかれることなく時間を戻すことができる優秀なひみつ道具です。
『タイムマシン』のように収納スペースを気にすることもなく誰でも簡単に時間を巻き戻すことができるので、いたずらには十分注意しましょう。
体への影響はどうなのか?
ドラえもんに登場する時を操作する系のひみつ道具全般的にいえることですが、同じ時間を繰り返し経験する人間の体の成長はどうなるのでしょうか?
極端な話、『ふりだしにもどる』を使うと何度でも同じ日を繰り返し過ごすことができます。
体の成長や身体的変化(ケガなど)は巻き戻る前の状態になり、同じ現象を再び迎えることになるのでしょうか?
時間そのものが変化しているので、簡易的なタイムマシンと考えるといいのかもしれませんね。
初登場は名前と効果が異なる
『ふりだしにもどる』が初めて登場したのは1973年のこと。
当時は『フリダシニモドル』と名称がカタカナ表記されていて、出た目の分だけ時間が戻るだけでした(1なら1分、2なら2分もどるという具合)。
興味がある人はドラえもん大全集3巻に収録されていますので、手にとってみてください。
マンガお得意のご都合主義
時間が巻き戻ると本来であればドラえもんやジャイアンの記憶も昔に巻き戻ることになります。
『ふりだしにもどる』を使った事実や記憶も巻き戻るため、本当であれば今回のストーリーは成立しないことになります。
どうしてドラえもんとジャイアンの記憶だけ都合よく残っていたのかというと、それはマンガお得意のご都合主義というやつでしょう。
ドラえもんのひみつ道具を現代の常識に当てはめて考えるのはナンセンスなので、そこはご愛嬌ということで見逃しておきましょうね。