自分が進むべき道を教えてくれるロボット『ミチビキエンゼル』の紹介です。
ミチビキエンゼルの言うことを信じていれば、人生がよくなること間違いなし?
自分で決められないのび太
しずかちゃんの家に遊びにいくべきか、家に帰って宿題をするべきか。
自分で決められないのび太は、風邪を引いて体調が悪いドラえもんをわざわざ呼び出して相談します。
「そんなくだらないことで!」
と怒鳴るドラえもんの気持ちがよくわかりますね。
そんなのび太を助けるため、いや、正確にいうとちょっとこらしめてやるためにドラえもんが取り出したのが『ミチビキエンゼル』というひみつ道具です。
天使の形をした可愛らしい人形で、手にはめてつかいます。
おせっかいなミチビキエンゼル
ミチビキエンゼルは使用者のためを思い、その場その場で最適な行動を指示してきます。
ミチビキエンゼルの言う通りにしていれば絶対に間違いがないというんだから、優柔不断なのび太にとっては願ったり叶ったりのひみつ道具ですね。
歩き出す時は右足か左足か、進むべき道は右か左かなど、本当にどうでもいい小さいことまで指示するミチビキエンゼル。
始めは面白がって使っていたのび太ですが、おせっかいすぎるミチビキエンゼルにだんだんうんざりしてくる様子が描かれています。
ドラえもん3巻「ミチビキエンゼル」P93:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
その判断はないよ、ミチビキエンゼル!
のび太がおせっかいだと思ったミチビキエンゼルの指示がこちら。
しずかちゃんとのゲーム
楽しくボードゲームをしている時、コマの進め方を指示してきました。ゲームぐらい自分の考え方でやらせろというのび太の言葉も納得できますね。
コーヒーの砂糖の数
コーヒーに角砂糖を2つ入れようとしたのび太に対し、「虫歯になるから1つにしておきなさい」というありがたい指示。
鼻くそをほじるな
しずかちゃんの前で鼻くそをほじっているのび太に対しこの言葉。これは確かにのび太は常識がなさすぎましたね。
ゲームで盛り上がっている所で帰宅
宿題が残っているので、しずかちゃんと盛り上がっている最中に家に帰るよう指示してきました。
夕ご飯を断るためにアカンベー
夕食を勧めてくるしずかちゃんとしずかちゃんのママ。この状況を切り抜けるためにミチビキエンゼルが出した指示がアカンベーをすることでした。
ドラえもん3巻「ミチビキエンゼル」P93:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
たしかに夕食を断ることはできましたが、印象が最悪ですよね。
何がなんでも宿題優先
ネジが1本なくなり、今にも壊れそうなドラえもんを助けるために家を飛び出したのび太。
無くしたネジより宿題を優先させろとミチビキエンゼルが指示しますが、のび太にとってはドラえもんが何よりも大事なので、指示を完全に無視しましたね。
すべてはのび太のため
ミチビキエンゼルはいじわるでこんな指示をしているわけではありません。
使用者(この時はのび太)にとって一番いい結果になるよう、その場その場で判断して指示をしているのです。
たしかにコミックをよく読んでみると、ミチビキエンゼルのおかげでのび太は数々の災難から逃れられているのは事実なんですよね。
- 犬のフンを踏まなかった
- 野球でファインプレー
- 野球のボールを見送った
- 犬に追いかけ回されずにすんだ
- 虫歯にならずにすんだ
このままミチビキエンゼルの指示に従っていれば、のび太にとってはいい人生になるかもしれません。
しかし、のび太にとって一番の親友のドラえもんの危機を救うことよりも宿題を優先させたミチビキエンゼルの判断を見ると、必ずしも使用者のことを完全に理解できているわけではないようです。
使用者が心で考えていることや行動パターン、これまでの生い立ちなど全てを理解した上でミチビキエンゼルが指示することができれば、画期的なひみつ道具になるのではないでしょうか。
自分の人生は自分で決めよう
他人が敷いたレールを進む人生はおもしろくありません。
叶えたい夢、達成したいこと、理想の人生をしっかり描き、それに向けて自分の判断で毎日を過ごせる人になりましょうね。