「もしこんなことがあったら・・・」
人はだれでも一度はこういう妄想をすることでしょう。
『もしもボックス』を使えば、そんなもしもを実現することができるのです。
ドラえもんのひみつ道具の中でも最強と名高い道具です。
タコあげのない世界
もしもボックスが登場したのは、この世をタコあげのない世界にしたいというなんとも小さな夢を叶えるためでした。
どうしてもタコが上手にあがらず、友達から馬鹿にされるのび太。
もしもこの世からタコあげがなくなれば・・・という実験をするために、ドラえもんが出したのがもしもボックスだったのです。
ドラえもん11巻「もしもボックス」P8:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
誰もタコあげを知らない世界なので、きっとのび太が一番上手にタコをあげることができると思ったらズルズル引きずる始末。
タコあげをしらないみんなは、タコあげとはタコをいかに上手に引きずるかを競う遊びだと勘違いするのです。
最終的に、みんなはなぜかタコが空に浮かんでしまうため、どうしたらのび太のように『上手に』引きずることができるか懇願するというみっともないオチで終わるのでした。
ドラえもん11巻「もしもボックス」P13:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
もしもボックスは実験室
もしもボックスが開発された目的は、『もしこんなことがあると一体どうなるのか?』という謎を解明するための、一種の実験室として使うためです。
タコあげが無かったり、鏡が存在せず誰も自分の顔を見たことがない世界だったり、大長編『のび太の魔界大冒険』では魔法が使える世の中だったりと、通常ではありえない現象がもし存在したらどうなるか?を試すためのもしもボックスなんですね。
ドラえもん11巻「もしもボックス」P8:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
もしもが叶う世界
もしもボックスが最強と名高い理由、それは人の頭で考える『もしも』が全世界的に影響が波及し、一方的に自分の思い通りの結果を得ることができるところにあります。
- もしも男女の性別が入れ替わったら
- もしも車が空を飛んだら
- もしも自分の口座に100万円が振り込まれたら
- もしも学校がなくなったら
など、これらは一度は誰もが頭の中で描いたことがあるであろう願望ですが、もしもボックスを使えばそういうことだって簡単に実現してしまうのです。
自分に有利に事をすすめ、相手に振りになるよう仕向けることだってできます。
その効果を終わらせるためには、もしもボックスで『元の世界に戻して』という必要がありますが、逆にいえば、それをやらない限り効果が永続するわけです。
ドラえもんいらず
タケコプターやどこでもドアなど、私たちの夢や希望を叶えてくれえる魅力的な道具がたくさんありますが、もしもボックス1つあれば全てをカバーできます。
- もしも空を自由に飛ぶことができたら
- もしも扉をくぐると好きな場所につながったら
もっといえば、『もしもひみつ道具が手に入ったら』といってしまえば、全て事足りるわけですね。
未来の世界での使用制限は?
これだけ便利なもしもボックスが未来の世界で普及しているとなると、一般人が簡単に使える代物ではない気がします。
もしもボックスに限ったことではありませんが、悪意を持った人が使うと簡単に世界をひっくり返すことができますしね。
未来の世界には、世界中のあらゆる事象をコントロールできる場所があり、ひみつ道具の影響が及ばない特殊な仕様になっているのかもしれません。
もしもボックスなどで世界がおかしくなっても、その場所から世界の状態を操って元通りにするような防御機能があってもおかしくないですよね。