全てのことがオーバーに見えてしまう不思議な服『オーバーオーバー』というひみつ道具を紹介します。
これさえあれば日常がアドベンチャーです!
なんでもないことが冒険になる
日常にスリルを求めるのび太に対し、ドラえもんが出したのが『オーバーオーバー』です。
これを来ていると、普段の何気ないことが大げさにオーバーに見えてしまう不思議な効果があるといいます。
しずかちゃんと一緒に町に出ると、辺りにライオンや恐竜がウロウロし、うっそうとしげったジャングルでは海賊に襲われるなど、日常ではありえない世界が広がっていました。
ドラえもん13巻「オーバーオーバー」P11:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
すっかりはしゃいで暑くなったしずかちゃんがオーバーを脱ぐと、のび太にはそれが『服を全部脱ごう!』と言っているように聞こえてしまい、びっくりするというオチで終わりを迎えます。
全てがオーバーに!
オーバーオーバーでのび太としずかちゃんがオーバーに感じたことは次の通り。
(左:正体→右:まぼろし)
- ゴキブリ→サソリ
- 怒ったママ→鬼ばば
- 小さな犬→ライオン
- ダンプカー→恐竜
- 空き地→ジャングル
- ミミズ→大蛇
- 10円玉→札束
- ジャイアン→海賊
- オーバーを脱ぐしずかちゃん→全裸になるしずかちゃん
ドラえもん13巻「オーバーオーバー」P8:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
一般人からすると何気ない日常の出来事ですが、オーバーを着ているだけでこんなにも世界が変わります。
スリルを求めるのび太には十分すぎるほどの効果があったようです。
冷静なしずかちゃん
オーバーを着て異世界を楽しむのび太に対し、しずかちゃんは1つ1つ冷静にその正体を見極めようとします。
ドラえもん13巻「オーバーオーバー」P10:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
こういうところは性格の違いが出るのでしょう、しずかちゃんの落ち着いて物事を判断するマジメな性格がよく現れています。
一方ののび太も決してふざけているわけではないでしょう。
ドラえもん13巻「オーバーオーバー」P10:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
あまりにも冷静なしずかちゃんをたしなめるシーンがあるように、のび太は純粋な気持ちでその場を楽しもうとしています。
この素直さがのび太のいいところで、状況をありのままに受け入れ、誰よりも楽しもうというピュアな気持ちが全面に出ていますね。
運動不足にもってこい!
オーバーオーバーさえあれば、これまで外出が嫌いで家にひきこもりがちだった人にもおすすめかもしれません。
なにせ世界がまるっきり変わってみえるのですから、外には何があるんだろうと好奇心を掻き立ててくれるわけです。
見るもの全てが新鮮に見える世界は、歩いても歩いても飽きることはないでしょう。
運動不足の人がオーバーオーバーを着ると、あっという間に解消できることでしょう。
ただし、あくまでもオーバー(コート)なので、真夏の暑い日にはおすすめできないかもしれませんが・・・。