リザーブマシン

リザーブマシンを使うと、何でも自分のために予約することができ、他の人がそこに干渉することができなくなります。映画館の席はもちろん、電車のイスやどら焼きなんかでも予約することができます。

予約のしすぎにはご注意を

部屋においてあるどら焼きをどうしても食べることができないのび太。

どら焼きを食べることができないのび太
必死のどら焼きとの格闘

ドラえもん17巻「どら焼き、映画、予約ずみ」P158:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

それもそのはず、あらかじめドラえもんがリザーブマシンを使ってどら焼きを予約していたのです。リザーブマシンを使うと食べ物に限らず人の行動や商品、サービスなどあらゆるものを自分のものとして予約することができます。例えばすでに限定販売が終了したものだったとしても、リザーブマシンを使うと予約していたことになり、好きなタイミングで購入することが可能です。大人気の映画を特等席で鑑賞したり、満員電車の中で席を確保していたり、のび太はあらゆることを予約します。

満員電車の席を予約したのび太
これが通勤で使えれば最高だ

ドラえもん17巻「どら焼き、映画、予約ずみ」P164:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

記念切手をみせびらかすために友だち3人の行動を予約したのび太でしたが、ひょんなことからそのことをすっかり忘れてしまい、1日中かれらは外出することができなかったのです。果たしてのび太は翌日、無事に学校から帰ることができたのでしょうか?

のび太に行動を予約されて外出できなかったジャイアンとスネ夫
文句が出るのも仕方ない

ドラえもん17巻「どら焼き、映画、予約ずみ」P166:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

リザーブマシンが活躍するシーン

リザーブマシンを使えば、どんなサービスも自分の都合がいいように予約することができます。

  • 大人気の遊園地
  • 数量限定販売の記念品
  • 混雑時の新幹線の自由席

などなど、もしリザーブマシンが実現していれば活躍するシーンがたくさんありますね。人として褒められたことではありませんが、彼氏 / 彼女の関係でもリザーブマシンを使うと横取りすることができます。すでにその人を予約していたことにすれば、他人の関係をぶち壊すことだってできちゃう恐ろしいひみつ道具なのです。

リザーブマシンの仕組みを考える

リザーブマシンはそもそもどういう仕組みで予約を実現しているのでしょうか。のび太がどら焼きを食べようとしても食べられなかったという描写から、物理的に何らかの力で対象物へのアクセスを阻害していると考えられます。満員電車の席を予約した際も、他の人が自然とその席を避けるような形になっていました。これはリザーブマシンが対象物に対して見えない境界線のようなものを張り、予約した本人以外がアクセスできないようにする機能を持っていると推察できます。この機能が人の行動にまで及ぶのはかなり強力な道具ですが、のび太がジャイアンとスネ夫の行動を丸一日縛り付けてしまったことからも、その効果の強さが伝わります。裏を返せば、ドラえもんがのび太のためにこれほど強力な道具を四次元ポケットに入れていたことは、ドラえもんの優しさと少し抜けた管理意識の表れともいえます。

予約できるものの範囲

コミックで描かれた予約の対象は、どら焼き・映画館の特等席・満員電車のイス・友人の行動など多岐にわたっています。つまり物体だけでなく、人の行動や場所・時間帯まで予約できるということです。これを上手に使えば、混雑したイベントや人気店の席を確実に確保できるだけでなく、大切な人との予定を他の人に邪魔されない環境を作ることもできます。反面、予約した側が忘れてしまうと予約された対象は永遠にアクセスできないままになる可能性があり、のび太のケースのようにジャイアンたちが一日中外出できなかった事態が起きます。現実世界のネット予約は相手サーバーに記録が残りますが、リザーブマシンの場合は予約した本人の管理次第ということになるため、使い方には責任を持つことが求められます。

予約のしすぎに注意!

のび太のように他人を足止めしているにも関わらず、そのことを忘れてしまってはいけません。他人の時間を奪う行為と同じなので、予約した事柄は手帳に書くなどして完全にやりきるようにしましょう。手当たり次第に予約しすぎると、後から大変なことになるかもしれませんよ。

時間に関するひみつ道具という観点では、リザーブマシンは未来の特定時点を自分のために確保するという独自の機能を持っています。いつでも日記が未来の出来事を記録するだけなのに対し、リザーブマシンは未来の特定の状況を能動的に確保してしまうという点でより積極的です。

返事先どりポストが手紙の返事を先に知ることができる道具なのに対し、リザーブマシンは先に自分の権利を確保しておくという発想で共通しています。どちらも未来のやり取りを先取りするひみつ道具といえます。

自動販売タイムマシンが過去や未来の商品をその時代の値段で買えるのに対し、リザーブマシンはいつの時代の商品でも自分のために確保できるという違いがあります。商品の入手という目的は同じですが、アプローチが異なる面白い対比です。

タイムベルトが時間そのものを移動する道具なのに対し、リザーブマシンは時間を移動せずに未来の状況だけを確保するという点で、より日常的な使い方ができるひみつ道具です。

このひみつ道具の魅力

このひみつ道具が面白いのは、効果そのものが分かりやすいだけでなく、使った瞬間に日常のルールが少し変わるところです。ドラえもんの道具は、ただ便利なだけでは終わりません。のび太が使えば調子に乗り、ドラえもんが使えば問題解決の手段になり、周囲の人が関わるとさらに騒動が広がっていきます。同じ道具でも、使う人と場面によってまったく違う表情を見せるのです。

また、見た目や名前が身近であるほど、効果とのギャップが強くなります。普通ならありえないことが、手に取れそうな形の道具で実現してしまう。そこに「自分ならどう使うだろう」と想像したくなる余白があります。作中での出番が短い道具でも、発想がはっきりしていれば読者の記憶に残ります。

実際に使うなら注意したいこと

もし現実にこの道具を使えるなら、まず考えるべきなのは周囲への影響です。自分にとって便利でも、家族や友達、近くにいる人に迷惑がかかるなら正しい使い方とはいえません。ドラえもんのエピソードでは、最初は小さな願いから始まった使い方が、だんだん大きなトラブルへ広がることがよくあります。

効果の範囲、持続時間、元に戻す方法、失敗した時の対処。これらを分からないまま使うと、どんなに魅力的な道具でも危険になります。ひみつ道具は夢をかなえるアイテムである一方、使う人に責任を求めるアイテムでもあります。便利さに気を取られず、どう使えば誰も困らないかを考えることが大切です。

読者が想像を広げやすいポイント

作中で描かれた使い方は、この道具の可能性の一部にすぎません。学校で使ったらどうなるか、家で使ったらどうなるか、旅行や災害時に役立つのか、逆にどんな失敗が起きるのか。そう考えていくと、短い登場シーンだけでは見えなかった魅力が広がります。

ドラえもんのひみつ道具紹介の楽しさは、性能を確認するだけでなく、その先の使い道を読者自身が想像できるところにあります。この道具も、便利さ、危うさ、ユーモアが同時に詰まっているからこそ、もっと深く考えたくなる一品です。

道具に頼りすぎない大切さ

ひみつ道具は、困った状況を一気に変えてくれる強い味方です。しかし、道具があるからといって、使う人の問題まで自動的に解決されるわけではありません。のび太が失敗しやすいのは、道具の性能を過信して、準備や確認を省いてしまうからです。未来の技術であっても、使う人の判断が甘ければ騒動の原因になります。

だからこそ、この道具を考える時は「何ができるか」だけでなく、「どこまで任せてよいか」も見ておきたいところです。自分の弱点を補うために使うのか、誰かを助けるために使うのか、それともただ楽をするために使うのか。目的が変われば、同じ道具でも読後感は大きく変わります。

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