人形を持っている人の本心を代わりにペラペラしゃべってしまう『正直太郎』です。
良くも悪くも、素直な気持ちが全て筒抜けになるので、使い所がとてもむずかしいひみつ道具といえるでしょう。
恋の発展に一役買います
のび太のママの弟にあたる玉夫さんが、意中の女性と緊張せず上手に会話できるようドラえもんが出したひみつ道具が正直太郎です。
見た目は腹話術の人形に似ていますが、手に持っただけでその人が考えている本音を正直太郎がペラペラと代弁し始めます。
コミックの中で正直太郎は、玉夫おじさんと恋人の関係がうまくいくようサポート役として活躍しました。
結果としてお互いの本音を引き出すことができた正直太郎は、見事その役割を果たしました。
頭の中の考えがすっかり通じてしまう
人間はどれだけ表でいい顔をしていても、心では何を考えているかわかりません。
正直太郎を手に持つと、本当は外に出したくない本音ですら正直太郎が代弁してしまいます。
このひみつ道具を使っている限り、その人は隠し事をすることができなくなってしまいます。
玉夫さんの場合、たまたま正直太郎がいい方向に作用し、恋人とお互いの本音を言い合える良好な関係に発展しました。
災難にあうスネ夫
ドラえもんが隠しておいた正直太郎をスネ夫が見つけ、こっそり持ち出してしまいました。
ジャイアンに遭遇したスネ夫は、表向きはいい顔をしていましたが、実は
- うわあ、いやな所でジャイアンに会ったなあ
- こいつよくばりだから、人形を横取りされるかもな
と心の中で考え、それを正直太郎が話してしまったからさぁ大変!
ジャイアンにギタギタのボロボロにされてしまったスネ夫は、正直太郎を捨ててしまいました。
ドラえもん2巻「正直太郎」P64:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
人の道具をこっそり持ち出すスネ夫が悪いんですが、一番の被害者はスネ夫だったのかもしれません。
見た目がもうすこし可愛くて小さければ・・・
個人的な感想ですが、正直太郎がもう少し可愛ければ、持ち歩いてもいいかなと感じます。
見た目がちょっと怖いというか、不気味な印象がありますよね。
さらに、正直太郎はコミックを見る限り、フランス人形ほどの大きさがあります。
こんな大きな人形を持ち歩く姿は、なかなか周りにさらすことも出来ません。
類似のひみつ道具
正直太郎に似たひみつ道具に「テレパしい」というものがあります。
ドラえもん18巻「テレパしい」P68:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
どんぐりのような形をしたひみつ道具ですが、食べた人の心の本音が相手にそのまま伝わってしまう効果があります。
正直太郎に似ていますが、正直太郎は自分から離れた位置に置くことで道具の効果が消えます。
一方のテレパしいは、体内に取り込むひみつ道具なので、どんな状況でも本音が漏れ続けてしまいます。
人形を持ち運ぶ手間はありますが、手軽にON・OFFを切り替えられる正直太郎のほうが使い勝手が良さそうですね。
上手に使いたい正直太郎
相手の本音をさぐるのに絶大な効果がある正直太郎。
使うシーンをよく考え、ここぞという時に上手に使うといいですね。