テレパしい

言葉に出さなくても言いたいことが伝わる『テレパしい』。

一見すると便利なひみつ道具にみえますが、実は恐ろしい秘密が隠されていたのです。

面倒くさがりなのび太にお仕置き

『話すことすら面倒くさい、長い付き合いなら言いたいことぐらい伝わるはずだ』というのび太のめちゃくちゃな理論。

そのダラけ切った考えに腹を立てたドラえもんはのび太にお仕置きをする必要があると考えて『テレパしい』を与えます。

テレパしいを食べるのび太
ドラえもんはのび太をこらしめようとしている

ドラえもん18巻「テレパしい」P70:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

頭に思ったことがすっかり相手に伝わるので、のび太にとってはとても楽ちんなひみつ道具に思えました。

ところが相手に知られたくないことですらすっかり通じてしまうので、隠し事が一切できなくなってしまうのです。

おだてると宿題を見せてくれると思われたしずかちゃん、大切な植木鉢を壊されて黙って逃げられそうになったおじさんなど、のび太の考えが全部つたわってしまいます。

のび太の考えていることが周囲に漏れる
少し離れた位置でも考えていることが伝わってしまう

ドラえもん18巻「テレパしい」P74:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

ドラえもんに謝って許してもらおうとしたのび太ですが、そこでもドラえもんに本音が伝わってしまい、最後まで呆れられてしまったのび太なのでした。

ドラえもんはお人好し
さすがのドラえもんも腹を立てるだろう

ドラえもん18巻「テレパしい」P75:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

破滅につながる恐れあり

うかつに『テレパしい』を食べてしまうと、誰からも信用されなくなってしまう恐れがあります。

常に人と本音でぶつかる人ならいいものの、人は本音と建前を使い分ける生き物です。

心で思っている本音がすっかり相手に伝わってしまえば、うまくいっていたものも途中で失敗することもあります。

人間性を疑われて誰からも信用されなくなるリスクもある『テレパしい』、気軽に食べないほうが無難です。

天才に食べてみてほしい

頭がいい人に『テレパしい』を食べてもらうと、天才と呼ばれる人たちが普段どのような思考をしているかがわかりますね。

例えば天才棋士の人に『テレパしい』を食べさせ、対局中の思考回路を覗いてみるのは面白そうです。

何十手も先を読む時にどういうことを考えているか、言葉では言い表しにくい微妙なニュアンスのことまでもすっかり周囲に伝わるので、人を育てる時の教材として『テレパしい』は便利かもしれませんね。

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