鏡に映る速度を遅らせるひみつ道具『ゆっくり反射ぞうきん』を紹介します。
ゆっくり反射ぞうきんのスペック
一見ただのぞうきんに見えますが、このゆっくり反射ぞうきんで鏡やガラスを拭くと、鏡に映る時間が遅れます。
磨けば磨くほど、写る時間が遅くなっていき、数時間前に鏡に映った光景なども映し出すことが出来ます。
どれほどまで過去に遡ることができるかは本編中では語られていないので不明です。
用途もいたずらかアリバイ証明ぐらいしか使い道がなく、役立つどうかといわれるとちょっと微妙な感じのひみつ道具です。
ゆっくり反射ぞうきんはこう使われた
ゆっくり反射ぞうきんは、まずイタズラから使われたひみつ道具です。
ドラえもんが鏡に向かってアカンベーをしてゆっくり反射ぞうきんで鏡を拭き、家に帰ってきたのび太が顔の汚れを確かめるために鏡を見ると、鏡にはアカンベーをしたドラえもんが映り込んで驚く、という、文字で書くといまいち伝わらない内容です。
ドラえもん8巻「ゆっくり反射ぞうきん」P8:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
その後、しずかちゃんの家に遊びに行くのび太とドラえもん。
しずかちゃんのプライベートを覗こうといういかがわしい目的で部屋にある鏡を磨きだしますが、肝心のところでしずかちゃんが入ってきて計画は阻止されました。
更にその後、ジャイアンが道端に植えた花を踏んだ犯人探しに使われましたが、(不可抗力とはいえ)犯人がのび太だと判明し、のび太は怒り狂うジャイアンにボコボコにされてしまいます。
ドラえもん8巻「ゆっくり反射ぞうきん」P12:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
家に帰って傷の手当てをしようと鏡を見ますが、まだ先程のドラえもんのアカンベー画像が鏡に残っており、傷の手当てが出来ないと文句を言うのび太君でした。
イタズラ以外の用途が不明
話の最初からドラえもんがいたずら目的で使っているように、多分未来でもイタズラグッズとしての意味合いが強いひみつ道具なのかもしれません。
しかし、のび太たちは部屋のしずちゃんの様子を見ようという、けしからん目的での使い方を考えたりしているので、下手をすると覗きや盗撮みたいなプライバシーを侵害する犯罪に使われる恐れもありそうです。
ちなみにこの時ののび太の行動を見ていたドラえもんは、一応口では止めつつも、
のび太の行動に加担するというムッツリスケベぶりを発揮していました。
その後の犯人探しが一番まともな使われ方かもしれませんね。
似たような道具
使い方が結構特殊なので、まったく同じような道具というのはありませんが、「過去の画像を見る」という点に関しては「タイムテレビ」があります。
基本的に過去に鏡に映った物しか映し出せないゆっくり反射ぞうきんとは違い、場所と時間を正確に指定して過去未来問わない時代の映像を映し出せる分、
機能としては遥かに上です。
使い方も簡単な分、ゆっくり反射ぞうきんが一度だけの出番なのに対し、タイムテレビは作中で登場回数の多い道具となっています。
現代世界で似た道具
現代での似たような用途の道具というと(覗きやイタズラは置いておいて)、過去の様子を映し出すという点においては、お店の防犯カメラや、自動車に取り付けるドライブレコーダーがこれにあたるでしょう。
どちらも事件の犯人の特定や、事故の原因の調査にとても役立ちますよね。
ゆっくり反射ぞうきんも目撃者のいない犯人探しに役立ったりしていますから、使い方を間違わなければ立派に役に立つ道具なのかもしれませんね。