ボールが飛んでくると、自動的に反応して絶対に取り逃がさないグローブ『ガッチリグローブ』というひみつ道具を紹介します。
ジャイアンズをぶっ飛ばせ!
野球が下手なことをジャイアンに馬鹿にされ、頭にきたのび太はドラえもんから
の3つのひみつ道具を借りることになります。
要するに野球がプロ並みに上手になる道具。
のび太は「これならだれだって勝てる!」と大喜びですが、ドラえもんは「さあどうかな、道具を使うのは結局人間だからね」と意味深につぶやきます。
のび太は自分をバカにしたジャイアンを見返すべく、新しくチームを結成して、ジャイアンズに勝負を挑もうとしますが・・・。
結成!女の子チーム!
なんとか人数をかき集めたのはいいものの、のび太の即席チームは女の子ばかり。
野球をやったことがない人がほとんどの中、それでものび太は道具があるおかげで勝つ気まんまんです。
のび太はジャイアンズに勝つことしか見えてなく、肝心の女の子たちとどうやって上手にプレーするかをちゃんと考えていませんでした。
実はこれが原因となり、野球はめちゃくちゃになってしまうのですが・・・。
のび太の1人野球
監督に就任したのび太。
エースキャップのおかげでボールはかならずストライクになるのはいいのですが、キャッチャー役の女の子からは「ボールが速くて怖いからゆっくり投げろ」と言われる始末。
すべてチャンス球ばかりなので、ジャイアンズはバコバコヒットを打ちます。
するとのび太が使っているガッチリグローブが勝手に反応し、ピッチャーののび太がわざわざ外野までボールを拾いにいくというあり得ない展開に・・・。
ちゃんと人数分のガッチリグローブをドラえもんから預かっておけばよかったものの、のび太の準備不足で1人野球をするハメになってしまうのです。
どうやらガッチリグローブはボールの動きに単純に反応する効果のようで、右へ左へとのび太の体は自動的に引っ張られてしまうのです。
監督に向かないのび太
野球のルールもろくにしらないチームなので、打って走る塁を間違えたり、洋服が汚れるのが嫌という理由から走らなかったり、ゲームはめちゃくちゃ。
怒鳴り散らすだけののび太はチームから嫌われてしまい、結局女の子たちだけで野球をやることになりました。
ちゃんとチームメイトのことを考え、全体を見ながらでないと野球の監督はつとまらないということですね。
道具は素晴らしいが、使うのは人間
ドラえもんが最初に言った言葉「道具を使うのは結局人間」というのがばっちり効いている今回のストーリー。
ガッチリグローブだって上手に使えばプロ並の力があるはずなんですよね。
のび太は1人で野球をしていたので、さすがにひみつ道具とはいえ、その効果を最大限に発揮することができませんでした。
ドラえもんの道具はどれも素晴らしいものばかりですが、結局それを使う人間次第で、結果は大きく左右されます。
物が良ければそれでいいわけではなく、ちゃんと頭で考え、どういう目的のためにそれを使い、どういう使い方をするかを認識しておく必要があります。
ドラえもんの言葉はさすがです。
すべてを見通した上でのび太に注意喚起しているわけですが、のび太がそこに気付くのはもうちょっと成長してからのことでしょうね。