特定の人を家から追い出すことができる道具、それがドラえもんのひみつ道具ゴーゴードッグです。使うと自然な流れで相手が家の外に出たくなったり、近づけなくなる効果が発揮されます。人を呼び寄せる道具の対になるような存在で、特定の人物を遠ざけたい時の強力な手段です。
出来杉戦略を考えろ
とにかく仲がいいしずかちゃんと出来杉くん。のび太はあの手この手で2人の仲を引き裂こうと計画します。
出来杉くんが家にいなければいいと考えたのび太は、ドラえもんからゴーゴードッグを借りて追い出すことに成功するのですが、様々な偶然からしずかちゃんと出来杉くんの仲が深まる結果になります。
吠える犬 ドラえもんプラス4巻「ドラえもんとドラミちゃん」P178:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
のび太の策略が裏目に出るという展開はドラえもんでよく見られるパターンですが、ゴーゴードッグを使って出来杉くんを遠ざけようとした結果、かえって2人に接近する機会を与えてしまうという皮肉な展開は、人間関係の複雑さを改めて教えてくれます。
人を家から追い出します
ゴーゴードッグは特定の人を家から追い出す効果があります。誰かが家にたずねてきても不在になってしまうので、それを狙って使うことができますね。
とはいえ、家の外でばったり出会ってしまうこともあるため、一時しのぎになりそうです。完全に遠ざけるには、相手が訪ねてくる場所すべてでゴーゴードッグを使う必要がありますが、そこまでやると少々やりすぎ感が出てしまいます。この道具はあくまで家から追い出すという目的に特化していることを忘れずに。
家に寄せ付けない効果あれこれ
ゴーゴードッグをつかうと、ごく自然な流れで家から出たくなったり、寄せ付けなくなる効果が発揮されます。
例えば出来杉くんの例では、とつぜん家の近所で道路工事が始まって騒音で家に居られなくなりました。ドラえもんも、屋根の上にあらわれたネズミに驚いて家に近づけなくなりましたね。
独特な表情に注目 ドラえもんプラス4巻「ドラえもんとドラミちゃん」P186:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
もしのび太に使ったとすれば、ママに0点の答案が見つかって家から逃げ出したり、お使いを頼まれて渋々家を出ることになるのでしょう。人それぞれの弱点や状況に応じた追い出し方が自然に発生するというのが、この道具の巧みな点です。
強制的に力で追い出すのではなく、本人が自ら出て行きたくなる状況を作り出すという手法は、相手に気づかれにくいという意味でも効果的です。
カムカムキャットと対をなす
コミック32巻ではカムカムキャットが登場しました。
人を呼び寄せるひみつ道具ですが、ゴーゴードッグと対をなす道具です。目的に合わせて2つを使い分けるといいですね。来てほしい人を呼び寄せ、来てほしくない人を遠ざけるという理想的な人間関係の管理が、2つの道具の組み合わせで実現できます。
人を遠ざけたり近づけたりという効果を持つひみつ道具はドラえもんの世界に複数存在します。例えばヨンダラ首わは装着した動物が呼ぶと飼い主を引き寄せる効果がありますし、とりよせバッグはほしい物を引き寄せる道具です。対するゴーゴードッグは人を追いやるという逆の効果を持ちます。
ひみつ道具の中でもゴーゴードッグのように排除をテーマにした道具は比較的珍しく、似たような用途としてはうらめしドロップのように相手を怖がらせて遠ざけるものや、ウラメシズキンのように幽霊を送り込んで嫌がらせをするものがあります。しかしゴーゴードッグは相手に直接害を与えるのではなく、自然な流れで遠ざけるという穏やかな手法が特徴です。
使い所を見極めて
ゴーゴードッグは特定の人を遠ざけるための道具ですが、直接対決を避けたい時や、単純に席を外してほしい時に使うのが現実的な活用法といえます。
のび太のように恋のライバルを排除するためだけに使うと、かえって逆効果になることもあります。人間関係に道具を持ち込む難しさをこのエピソードは教えてくれています。
ゴーゴードッグとカムカムキャットを組み合わせて、来てほしい人を呼び寄せ、来てほしくない人を遠ざけるという使い方が最も賢い使い方といえるでしょう。ただし、そのような計算高い行動がのび太にできるかというと、エピソードを見る限り難しそうです。道具に頼るよりも、自分の気持ちを素直に伝えることが人間関係においては一番大切なのかもしれません。
遠ざけようとして近づけてしまう皮肉
ゴーゴードッグを使って出来杉くんをしずかちゃんから遠ざけようとしたのに、結果的に2人の仲が深まってしまったのび太の失敗は、人間関係の操作がいかに難しいかを物語っています。道具で人を遠ざけることに成功しても、その後の展開まではコントロールできないのです。
出来杉くんが家から出たことで、外でしずかちゃんと偶然出会う機会が生まれてしまうという展開は、排除という行為が必ずしも望む結果をもたらさないことを示しています。人間関係は複雑で、ある一点に介入しても、その影響は予測不能な形で広がっていきます。
のび太のエピソードは失敗談として描かれていますが、この経験から学べることは多いでしょう。誰かを遠ざけることに力を注ぐより、自分自身の魅力を高めることに集中する方が、長い目で見て実りある結果につながるのかもしれません。ゴーゴードッグという道具の存在が、かえってそのことを教えてくれているといえます。
日常的な活用場面を考える
恋のライバルを排除するという使い方以外に、ゴーゴードッグの実用的な活用場面はどのようなものがあるでしょうか。たとえば、しつこい勧誘員や苦手なご近所さんが来るとわかっている時、外出せずとも不在の状況を作れるのは便利です。また、子供の勉強部屋に友達が遊びに来て集中できないという時に、友達を別の方向へ追い出すような使い方も考えられます。
ドラえもんのひみつ道具は往々にして使い道を考えすぎると危険なものが多いですが、ゴーゴードッグは比較的無害な方法で相手を遠ざけるという性質から、日常の小さなトラブル解決に役立てられる可能性があります。
何より、この道具の面白いところは強制的に追い出すのではなく自然な流れで外に出たくなる状況を作るという点です。相手が気づかないうちに場を離れるという巧妙さは、後腐れのない人間関係の維持にも貢献できるかもしれません。ゴーゴードッグとカムカムキャットをうまく使い分けることで、自分の空間と時間を自在にコントロールするという、理想的な環境マネジメントが実現できるでしょう。





