『日づけ変更カレンダー』は腕時計型のひみつ道具。任意の日付けに設定することで、使用者の周辺だけ実際にその日に変更することができます。
世の中すべてに影響が出るわけではないので、使い所が重要なひみつ道具です。
クリスマスを行ったり来たり
あと数日でクリスマスプレゼントがもらえるというのに、その数日が待ち遠しいのび太。
日づけ変更カレンダーを使って数日早くクリスマスにしてしまいました。
プレゼントを買う暇がないだの、クリスマス当日までプレゼントは待てだの、ママはあの手この手でクリスマスを回避しようとしますが、その度に日づけ変更カレンダーを調整し、野比家はクリスマスをいったりきたり。
この時に一番被害を受けたのはなんといってものび太のパパ。
ドラえもん1巻「日づけ変更カレンダー」P21:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
休日と出勤日をぐるぐる移動したので、家を飛び出しては帰宅し、またすぐ家を飛び出し・・・と、のび太の行動にすっかりやられてしまったようです。
対象の範囲が不明確
ドラえもんは「この近くだけ日づけが変更される」と言っていますが、その範囲が不明確です。
コミックを見ると、家の2階で日付けを変更すると1階にいるパパとママに影響が出ているので、使用者の半径10メートル前後が対象だと思われます。
つまり、のび太が日付けを変更した状態で外を歩けばその対象範囲も移動してしまいます。
範囲から外れた人は正気に戻り、「どうして日付けを勘違いしていたのだろう?」と疑問だけが残る結果になります。
ドラえもん3巻「日づけ変更カレンダー」P24:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
日づけ変更カレンダーの使いみちが難しい
のび太のように特定のイベントを早める使い方が一般的ですが、その効果が永遠に続くわけではありません。
対象範囲を外れたり、日付けを元に戻せば効果は消えてしまうので、かなり使い勝手の悪い道具といえるでしょう。
コミックの最後では全てのことをウソにするため、エイプリルフールにしたところで話が終わりましたね。
ドラえもん3巻「日づけ変更カレンダー」P26:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
しかしこの後、ドラえもんとのび太がどうやって事態を収集したかまでは描かれていないのです。
ずっとエイプリルフールにしておくわけにもいかず、そうなると今までの悪事が全てバレてしまいます。
日づけ変更カレンダーを使うタイミングっていったい・・・
日本標準カレンダーのほうがいいかも
日づけ変更カレンダーに似たひみつ道具に『日本標準カレンダー(コミック14巻)』というものがあります。
これは自由に祝日を追加できる道具で、その影響は日本全体に及びます。
ドラえもん14巻「ぐうたらの日」P102:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
カレンダーにシールを貼ると、存在しない祝日を自由に作ることができます(コミックではぐうたらの祝日を設定しましたね)。
影響範囲が日本全土というのがポイントで、シールを剥がさない限り影響が途切れることがないので、かなり使いやすい道具といえるでしょう。
例えば「のび太にプレゼントをあげる日」と設定してしまえば、プレゼントだってもらいたい放題です。
お遊び程度で使いましょう
やはりどう考えても、日づけ変更カレンダーの対象範囲が狭いのが致命的ですね。
これが改良されればもっと使いやすいはずです。
ドラえもんが出すひみつ道具でも、あまり有効的な使いみちがないものもあるということです。