人間の体の一部を交換することができる『人体とりかえ機』の紹介です。
頭、胴体、腕、足など、選択した体のパーツを両者入れ替えることができますが、その結果できあがった姿は、それはそれはこっけいな(不気味な?)形になってしまいました。
みんなのあこがれしずかちゃん
一度は頭が良くなりたいというのび太の想いのもと、のび太としずかちゃんで頭を交換しました。
結果的に頭がよくなることはなく、実験は失敗に終わりますが、ドラえもん・スネ夫・ジャイアンがひそかに持っていた願望が次第に明らかになります。
- ドラえもん→ほっそりした足
- スネ夫→スラリとした手
- ジャイアン→スマートな胴体
しずかちゃんが帰ってくるまでの間、3人は自分たちの昔からのあこがれを現実のものにするべく、のび太の体(本当はしずかちゃんの体)と次々と交換してしまうのです。
ドラえもん11巻「からだの部品とりかえっこ」P141:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
最終的に誰が誰のパーツを持っているかわからなくなり、めちゃくちゃな結末を迎えるのでした。
本人が満足ならそれでいい
足を交換したドラえもんと胴体を交換したジャイアンは、周りから見たらまるで化物のような姿をしています。
ドラえもん11巻「からだの部品とりかえっこ」P142:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
それでもドラえもんは、この姿を記念に写真の残しておこうと喜んでいますし、ジャイアンも飛び上がって体ぜんたいで喜びを表現しています。
結局コンプレックスは本人にしかわからないことであり、それが解消されて長年の悩みがなくなるのであれば、自分が満足していればそれでいいということがわかります。
ほら、世の中にも明らかにおかしい美容整形をしていて、周りがどう扱ったらいいか悩むような人がいても、当の本人はものすごく気に入っている状況ってありますよね。
あれと同じなんだなということが、ドラえもんからも学ぶことができます。
了承なしにやるのはさすがにダメ
しずかちゃんは、まさか自分の体がこんなふうに次々と交換されているとは夢にも思っていません。
めちゃくちゃになった結末に驚くばかりのしずかちゃんからすると、自分の体がもてあそばれているかのような感覚になり、多少なりともショックを受けたはずです。
ドラえもん11巻「からだの部品とりかえっこ」P143:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
パーツを交換するのであればお互いの承認が必要ですし、子どもがやったこととはいえ、今回はちょっとやりすぎた感がありますね。
医療現場でも役に立つ
もし『人体とりかえ機』が実現されると、美容整形よりも病院などで使われるかもしれません。
ボタンを押せばパーツが完全に入れ替わるので、今後改良を加えて選択できるパーツが増えると、臓器交換にも役立つでしょう。
しかも交換したパーツは拒否反応が出ることなく自然に同化しますので、本来は無理なはずの交換手術でも無理なく実施できますね。