自分の声が物質として放出される不思議な飲み薬『コエカタマリン』というひみつ道具の紹介です。
物体化した声は音が届く範囲まで飛び、移動時の手段や相手の動きを拘束するときなどに使うことができます。
のび太の特技『大声』?
いつものようにいじめられたのび太。
泣き声の大きさに驚いたドラえもんはその泣き声を活かす方法を思いつきます。
『コエカタマリン』を飲むと声が発生した音の通りに物質化し、その文字の形を活かして色々できてしまうというわけです。
例えば『エー』と叫び声を上げると、下の画像のようにエを足場にし、伸ばし棒で高いところのボールを取るなんていうことが可能です。
ドラえもん12巻「声のかたまり」P147:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
文字の形の特徴を考慮し、どんな言葉を発すると効果的なのか検討すると面白そうですね。
声はカタカナに制限される
コエカタマリンを飲んだあとは基本的に大声のみが物質化されますが、それらは全てカタカナとして文字に現れます。
ドラえもん12巻「声のかたまり」P150:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
人の名前を叫んでも大声で会話をしても、漢字やひらがなとして物質化することはありません。
物質化された声の成分は不明
残念ながら、物質化された声の成分が何かまでは紹介されていません。
コエカタマリンのオチは、風邪を引いてくしゃみを連発するドラえもんの声で家の中が埋め尽くされてしまうというものでした。
ドラえもん12巻「声のかたまり」P151:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
ママがドラえもんの声を大量に抱えているところを見ると、1つ1つの重さは大したことはないようで、比較的軽い物質であることがわかります。
未来の世界の技術で開発された強化プラスチックのようなものでしょうか。
散らかった声はどうなる?
コエカタマリンで発せられた声がその後どうなるのか?
これも物語の中で明確に語られてはいませんが、コエカタマリンの持続時間が1日であることを考えると、翌日には自然消滅していることが予想されます。
街中に散らばったのび太の声や家の中のドラえもんの声も、1日経てばきれいさっぱり無くなっていることでしょう。
とはいうものの、初めて声を見た人からすれば「なんだこれ?」となるのは当然で、短い期間であろうと周りを混乱させることは間違いありません。
あまり公共の場で使わないようにしましょう。
声でケガをする
コミック34巻『ワの字で空を行く』では、コエカタマリンで作った文字に乗って空を移動するのび太。
声はそれほど遠くまで届かないので声を乗り継ぎながら移動を繰り返すわけですが、落下した文字にぶつかってケガ人が出る事態になりました。
ドラえもん34巻「ワの字で空を行く」P13:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
当然といえば当然です。
まさか空から声が降ってくるなんて誰も想像しないでしょうし、街中でコエカタマリンを使う危険性がこれで証明されましたね。