水のかたまりを切ることができる不思議なひみつ道具『水切りのこぎり』を紹介します。
空でも横取りジャイアン
雲を集めて自分だけのプールを作ろうとしたのび太。
誰にも邪魔されない理想の場所を手に入れたのですが、一緒に遊んでいたジャイアンとスネ夫が暴れて周りに迷惑をかけ始めます。
それじゃあ場所を分けて別々に遊ぼうとドラえもんが『水切りのこぎり』で雲のプールを切ろうとするのですが、それを奪ったのがジャイアン!
自分たちの雲の面積を大きく切り取り、ジャイアンとスネ夫の2人だけ広いスペースで遊ぼうというわがままぶりを発揮します。
ドラえもん14巻「雲の中のプール」P154:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
さすがはジャイアン。地上にいても空にいても、他人のものを横取りする精神は変わらないようですね。
『雲』切りではなく『水』切り
注目すべきは道具の名称です。
今回のストーリでは、空に浮かぶ雲を水に変えています。
見た感じは雲を切っているようにも見えますが、雲ではなく水を切っていることに注目です。
要するに水を切断することができるため、地上でも例えばプールの水を切ったり川の水を切ることもできるというわけですね。
切った水はどうなるのか?
水切りのこぎりで切った雲(水)は、形を崩すことなくキレイに別れました。
これはもともと雲を固めた水なのでバラバラにならなかっただけだと推測されます。
しかし水切りのこぎりを地上で、例えばお風呂の水を切るとどうなるのでしょうか?
一時的に水はスパッと分かれるように見えるかもしれませんが、切れた水は結局液体のままなので、すぐに辺り一面がビシャッと濡れるだけになると想像できます。
水を切ったところで水そのものが固まるわけではないので、現実的に考えてあまり使いみちがないひみつ道具といえるでしょう。
このひみつ道具はこの巻で読めます