唇に塗るとおせじをペラペラ話し始める『おせじ口べに』です。
見た目が完全に口紅なので、男性が使うと違和感たっぷりですが、 おせじを言われる相手はそんなことお構いなしに気分が良くなってしまうひみつ道具です。
誉められて嫌な人はいない
あまりに口べたなのび太にドラえもんが出してくれたのがおせじ口べにです。
おせじと知りつつ、褒められて気分が良くなってしまうのが人の不思議なところです。
のび太のママやパパにはもちろんのこと、友達や近所のおじいさんはもうデレデレ。
褒められて嫌な顔をする人はいないんすね。
動物に対しても効果的
驚くべきことに犬にまで効果があるおせじ口べに。
人間におせじを言うのはわかりますが、動物に人の言葉を理解させてしまうおせじ口べには、さすが未来の道具です。
誰にでも効果てきめんではない
動物にまで影響を及ぼすおせじ口べにですが、なんとロボットには効果がありません。
例えば、のび太が初めておせじ口べにを使った時、お試しでドラえもんにおせじを言ったことがありました。
しかしドラえもんはピクリとも嬉しい顔をせず、「ぼくをおだててもしょうがない」とバッサリ切り捨てました。
ドラえもん1巻「おせじ口べに」P127:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄著
感情がないロボットに対しては効果がないんでしょうか?
それとも、おせじを言われるとわかっている人に対して使っても無駄なんでしょうか?
詳しく原因は書かれていませんが、ドラえもんに対しては効果がなかったと読み取ることができますね。
塗る紅を間違ったら大変なことに
おせじ口べには『悪口べに』と対をなすひみつ道具です。
相手を褒めるおせじ口べにと、相手の悪口を言う悪口べには、実は2本で1本にまとまっているため、間違って使ってしまうことがあります。
ドラえもん1巻「おせじ口べに」P127:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄著
相手を褒めようと思って使ったら、実は悪口べにを使っていたなんて残念なことになるかもしれないので、使い方には注意が必要です。
おせじを集めてみた
コミックの中で登場したおせじを集めてみました。
ドラえもん→のび太
よく見ると、きみはじつにりっぱないい顔をしてるね。
のび太→ドラえもん
ころころふとって、なんてかわいいの、ドラえもん。
のび太→ママ
ふしぎだなぁ。ママどうして女優さんにならなかったの。
ほんとうだよ、そんなにきれいなのに。
のび太→パパ
お父さん。ぼくしあわせ。こんないいお父さんをもって。
のび太→ともだち
(内容不明。ともだちの反応をみる限り、かなり褒めたと思われる)
ジャイアン「お、おれ、こんなにほめられたのはじめてだ」
スネ夫「なんて、いいやつだろ」
しずか「また、ほめてね」
のび太→気むずかしいおじいさん
(内容不明。おじいさんの反応をみるかぎり、かなり褒めたと思われる)
おじいさん「カキ(柿)でも持ってってくれ」
のび太→だれにでもかみつく犬
(内容不明。犬の反応をみるかぎり、かなり褒めたと思われる)
犬「(自分のエサをのび太にあげようとする)」
のび太→どろぼう
(内容不明。どろぼうの反応をみるかぎり、かなり褒めたと思われる)
どろぼう「ぬすんできたものだけど、もってってくれ」
円滑なコミュニケーションにおすすめ
僕たちの日常は人と人の交流、コミュニケーションの上に成り立っています。
円滑に平和な日々を過ごすためには、いかにトラブルなく相手と有効な関係を築けるかが大切なポイントといえます。
おせじ口べにがあると、口下手な人でも相手にいい気分になってもらえるため、少なくとも人間関係においてトラブルになることはないでしょう。
それどころか、上手に使いこなすことで周りの人から好かれる人間に成長し、自分をサポートしてくれる人がたくさん現れることでしょう。
特徴を見抜く人になろう
おせじ口べになんてなくても、 人は誉め上手になることができます。
人の良い所に目を向け、少しオーバーかな? と感じるぐらい誉めちぎるクセを身に付ければいいんです。
それができたら苦労しないよ・・・と聞こえてきそうですが、 慣れの問題かもしれませんね。
特に日本人は人前で誰かを誉める行為を苦手としていますので、 かなり意識して取り組む必要があるでしょう。