タマゴコピーミラー

タマゴコピーミラーを使うと、生命体をお手軽に増やすことができます。生き物を鏡に写すとタマゴがコロコロうまれ、しばらく時間がたつとタマゴがかえり、写した生き物が中から誕生するのです。動物でも人間でも対象となるため、使い方によっては非常に強力な道具です。

生き物のコピー誕生

ねじ巻き都市の発展のため、ドラえもんは生き物をどんどん増やす計画を立てます。

生命のねじは1個しかなく効率が悪いため、タマゴコピーミラーを使って生き物のコピーを大量につくることにしたのです。発展途上の都市に一気に動物と人手を確保するという発想は、スケールの大きな計画ならではの道具の使い方です。

タマゴコピーミラー
一度に大量のタマゴが誕生

大長編のび太のねじ巻き都市冒険記P19:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

タマゴから馬や牛が誕生するなんとも不思議な光景が広がりますが、みるみるうちに都市がにぎやかになっていったのでした。生まれた動物たちは労働力や移動手段として活躍し、都市の発展に大きく貢献します。

タマゴで増やします

タマゴコピーミラーに生き物を写すとタマゴがコロコロうまれます。

しばらく時間がたつとタマゴがかえり、写した生き物が中から誕生するのです。卵から生まれるという工程を経るのが不思議で面白いところで、卵を産まない哺乳類や人間でもタマゴ経由でコピーが生まれるというのはかなり独特な仕組みです。

動物でも人間でも対象となり、ただのミラーだと思って覗き込むと自分のコピーが意図せず生まれてしまうこともあります。自分のコピーが突然生まれてしまったとしたら、その後の扱いに困るのは間違いありません。

複製系の道具でいえば、フエルミラーは鏡に映ったものをそのまま増やせる道具で、タマゴコピーミラーはその生き物限定バージョンと見ることができます。フエルミラーが何でも増やせる万能型なのに対し、こちらは生き物専用でタマゴという中間工程を経る点が面白い違いです。また、フエルミラーは鏡を大きく構えて使う必要があるのに対し、タマゴコピーミラーは撮影のような感覚で使えるため、より使いやすい印象があります。

電気ショックで突然変異が生まれる

誕生したタマゴに電気ショックを当てることで、人間なみの知識を持った動物が誕生することがあります。

詳しい原理はドラえもんが解析中ですが、何らかの外部刺激が大切なようです。電気ショックによって遺伝子情報が書き換えられるのか、それとも別のメカニズムが働くのか、22世紀の科学でも完全には解明されていないらしいことが、この道具のミステリアスな一面です。

人間なみの知識を持った動物が生まれるとしたら、コミュニケーションの面でも非常に頼もしいパートナーになるかもしれません。

たまに変異種も誕生

大泥棒の熊虎鬼五郎が自分の大量のコピーをつくってしまうのですが、その中の1つにホクロがついた鬼五郎が誕生しました。

タマゴコピーミラー
コピー異常である

大長編のび太のねじ巻き都市冒険記P40:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

いわゆるコピーエラーだと思われ、人の細胞と同じくたまにこういうミスも起こるようです。外見上の違いだけで済んでいるならよいのですが、能力や性格にまで影響が出る可能性も考えると、コピーの出来不出来にはかなりのばらつきがあると言えます。

完全なコピーを求めるならコピーロボットのほうが信頼性が高いかもしれません。コピーロボットは外見と行動をほぼ完全にコピーしますが、タマゴコピーミラーはDNAレベルでの複製なので突然変異が起きる可能性がある点が興味深いです。生命とはそういうものだということを示しているようでもあります。

クローニングエッグとの違い

同じく生き物を誕生させる道具としてクローニングエッグがあります。あちらは遺伝子アンプルを注入して新しい種を作るのに対し、タマゴコピーミラーは既存の生き物をそのままコピーするという点が異なります。

クローニングエッグは存在しない生き物を新たに作り出せますが、元となる遺伝子アンプルが必要です。タマゴコピーミラーは目の前にいる生き物を写すだけでよいので、準備の手間が少なく即興で使いやすいという利点があります。どちらの道具も生命を増やすという点では共通していますが、アプローチが根本的に異なります。

立体コピー紙は物体を複製する道具ですが、生き物には使えないとされています。その点でタマゴコピーミラーは生命体専用の複製手段として、ひみつ道具の中でも独自のポジションを占めています。

都市建設という壮大な舞台での活躍

タマゴコピーミラーが登場する大長編「のび太のねじ巻き都市冒険記」は、一から都市を作り上げるというスケールの大きな物語です。コピーという力がどれほど文明の発展に影響を与えるか、読んでみると新たな発見があるはずです。

都市の発展のために大量の労働力や動物が必要だという課題に対し、タマゴコピーミラーが一気に解決策を提供するという流れは、道具の使い方として非常に説得力があります。ひみつ道具がただの便利グッズではなく、社会や文明を変える力を持つものだということを、この道具は特によく表しています。

また、悪役の鬼五郎が自分のコピーを大量に作って軍団化しようとするという展開も、この道具の悪用例として印象に残ります。便利な道具ほど使い方次第で危険にもなるという点は、タマゴコピーミラーにも当てはまります。

タマゴという工程が持つ意味

タマゴコピーミラーは、生き物を直接複製するのではなくタマゴという工程を経ることで生命を生み出します。この工程が設けられている理由は作中では説明されていませんが、面白い考察ができます。

タマゴという受精卵に近い状態を経ることで、コピーであっても正常な生命体として生まれることができるのかもしれません。細胞レベルでの複製をタマゴという形にまとめ、そこから自然な発育を経させることで、より健全な個体が生まれるという仕組みである可能性があります。

いずれにしてもタマゴという中間工程があることで、この道具には独特の生命感が宿っています。普通のコピー機が原本をそのまま複製するのに対し、タマゴコピーミラーは命が誕生するプロセスを踏む点が、他の複製系道具にはない特別さを与えています。タマゴが孵るまでの時間も、ただ待つだけでなく「どんな生き物が生まれるか」というワクワク感が伴います。コミックを読むと、タマゴが揺れ出してからコロンと生き物が出てくるシーンに自然と期待が高まります。大長編を読んでその活躍と危険性の両面を確認してみてください。

コピーという行為が持つ哲学的な問い

タマゴコピーミラーで生まれたコピーは、オリジナルと全く同じDNAを持ちながらも、別の個体として誕生します。これは「同じ遺伝子を持つ個体は同じ存在か」という哲学的な問いにつながります。

一卵性双生児が同じDNAを持ちながらも異なる個性を持つように、タマゴコピーミラーで生まれたコピーもオリジナルとは異なる体験をしながら育っていきます。同じ出発点から始まりながら、環境や経験によって異なる個体になっていく。コピーという概念が持つこの奥深さは、この道具を通じて考えさせられます。

悪役の鬼五郎がコピーを量産して軍団を作ろうとする行動は、コピーを自分の道具として扱う危険性を示しています。コピーされた個体も、オリジナルと同様に一つの命です。その命に敬意を払うことが、この道具を正しく使う上での最低限のモラルと言えるでしょう。大長編「のび太のねじ巻き都市冒険記」でその活躍を確認してください。

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