他人の電話(通話)をよこどりして自分が会話することができる『通話よこどり電話』というひみつ道具を紹介します。
まんが家ジャイ子
マンガ賞に幾度となく応募しては落選を繰り返すかわいそうなジャイ子をなんとか元気付けたい!
優しいおにいちゃんのジャイアンは『すりこみ製本機』であたかも雑誌にジャイ子の作品が掲載されているかのように見せかけます。
雑誌編集社の電話になりすましてウソを貫き通すため『通話よこどり電話』を使って話を合わせるのび太。
ドラえもん29巻「まんが家ジャイ子先生」P187:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
しかし最終的にジャイ子は自分の作品の力の無さに気づき、原稿料を自ら辞退して修行し直すことを決めたのでした。
ドラえもん29巻「まんが家ジャイ子先生」P191:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
昔のコードタイプの電話向け
道具の形状からわかるように、『通話よこどり電話』はコードタイプの旧型電話に取り付けるひみつ道具です。
最近はコードレス電話が主流なので、現代版に適用するならば電波をよこどりする電話となるでしょう。
相手が気付く余地なし
電話相手が初めて会話する人であれば、『通話よこどり電話』で他人がしゃべっていても気付くことはまずありません。
まさか電話がよこどりされているなんて夢にも思わないので、ジャイ子のように編集社と会話している気分になるのは当然です。
のび太も編集社役を上手にこなしたつもりでしたが、ジャイ子の作品がファン投票1位を獲得したなど大げさなウソをついたことで自らを陥れることになったのでした。
誠実で真面目なジャイ子
ジャイ子は自分の作品は他の人の真似事だとだんだん気づき始めます。
第三者の厳しい批評を受け止め、ジャイ子は原稿料を辞退するのですが、この年齢でここまで誠実な判断ができるのは大したものです。
ドラえもん29巻「まんが家ジャイ子先生」P191:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
ジャイ子の素直に現実を受け止める冷静さに加え、飽くなき向上心と成長欲が垣間見られる瞬間ですね。
ドラえもんが来る前までのび太の結婚相手はジャイ子でした。
きっと彼女のこういう隠れた性格に惹かれたのではないでしょうか?