かぶった本人が空想すると、なんでも思い通りの物が目の前に現れる『実感帽』。
何でも手に入れることができる理想的なひみつ道具ですが、他人からは見えないので注意が必要です。
なんでも出てくる実感帽
ラジコンを買ってもらえないのび太は、部屋の中で空想でラジコンを飛ばして遊んでいます。
ドラえもん18巻「実感帽」P102:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
その姿を見たドラえもんが出してくれたのが『実感帽』。
これをかぶってイメージをふくらませると、本人だけが見える幻が目の前に現れるのです。
周りから見たり触れたりはできませんが、本人にとっては本物なので、好きなものは何でも手に入れることができるというわけです。
『実感帽』は残念ながらジャイアンに横取りされてしまいましたが、実感帽をかぶったまま寝たジャイアンは恐竜の幻に追いかけられるオチとなったのでした。
ドラえもん18巻「実感帽」P109:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
本人にとっては本物
『実感帽』で出したものは帽子をかぶった本人にとっては本物と同じ。
おもちゃはもちろん、食べ物を出したり人間を出現させることも可能です。
ドラえもん18巻「実感帽」P107:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
願い事が一瞬で叶う夢のようなひみつ道具といえるでしょう。
実感帽を使う限り、あなたは夢の世界の住人になったも同然といえるのです。
帽子を脱いでも効果が持続
『実感帽』で出現させたものは、帽子を脱いだあとでも本人にとっては眼の前に残ったままです。
もちろん他人が見たり使ったりすることはできないですが、本人にとってはあくまでも本物。
上手に利用すればこれほど便利なひみつ道具はありません。
のび太の空想力のすごさ
この話の冒頭、のび太は自分の部屋の中で空想の飛行機ラジコンを飛ばして遊んでいます。
しかもそれを笑顔でやっているところを見ると、いかにのび太が頭の中でリアルな想像力を働かせているかがわかりますね。
ドラえもんが思いもよらないひみつ道具の使い方を考案したり、すぐにお金儲けにつなげて考えたり、のび太のすごさはすべてこの豊かな空想力・想像力がベースになっているといえます。
ドジでおっちょこちょいな少年ですが、彼の頭の中には無限の可能性が広がり、周囲を巻き込んでいく魅力にあふれているのでしょう。