万能わな

どんな大きな生物も、小さくして捕らえることのできる万能わなというひみつ道具です。金魚鉢型の罠の中に入った生き物はどんどん縮小し、両手で抱える程度の大きさの罠の中に収まるサイズになってしまいます。セットするだけで機能するという手軽さが、この道具の最大の魅力です。

ジャイアンが使うひみつ道具?

いじめっ子のジャイアンに仕返しをしようとドラえもんに協力してもらったのび太。

ところが、周囲に霧が出たと思ったら、急に透明な壁にぶつかり、後ろも横も同じように壁にさえぎられています。

万能わなに捕まるのび太
ジャイアンがラスボスに見える

ドラえもん4巻「未来世界の怪人」P141:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

なんとのび太は、ジャイアンが仕掛けていた万能わなに閉じ込められてしまったのです。

この時ジャイアンは、未来人が落としてしまった四次元カバンの中から万能わなを見つけ、それを使っていたのです。普段ならドラえもんの道具を使いこなすのはのび太やドラえもんですが、ジャイアンが未来の道具を手にして仕返しを企てるというのは、なかなか皮肉な展開です。

伸縮自在の金魚鉢型の罠。脱出はかなり難しい

どんな大きさの動物でも確実に捕らえることのできる万能わなですが、形状は金魚鉢の形をしています。

この罠のすごいところは、「どんな大きな動物も小さくする」ということで、両手で抱える程度の大きさの罠の中に入るサイズにまで縮小してしまうのです。

天井が空いているため、かんたんに脱出できそうに見えてしまいますよね。

ところが、水田わさびさん版ドラえもん曰く「ムリだ・・・」と諦めていますので、どうやら自力で脱出することは不可能のようです。

おそらく、天井には内部から脱出できない作用が働いているのでしょう。

いくら金魚鉢に似ているとはいえ、ガラスでできているわけでもないので、内部からの破壊も難しいのでしょうね。縮小しながら閉じ込めるという2つの機能を同時にこなす点で、非常に優れた設計の罠と言えます。

小さくする道具としてはスモールライト細胞縮小きがありますが、万能わなは対象を自動的に小さくしながら閉じ込めるという捕獲に特化した道具です。スモールライトは使用者が能動的に照射する必要がありますが、万能わなはセットしておくだけで勝手に機能します。待ち伏せ型の道具として、使いやすさは群を抜いています。

また、ガリバートンネルも大小のサイズ変化を生み出せる道具ですが、あちらはトンネルを通ることで効果が出るのに対し、万能わなは罠の中に入るだけで自動的に縮小が始まります。

見た目以上に強力な罠。脱出は外部からの助けが絶対条件

脱出するためには外部からの助けが絶対条件となります。

コミックと大山のぶ代さん版アニメでは、外からわなをひっくり返してもらって脱出しました。

ちなみに脱出すると身体の大きさは元に戻ります。

万能わなから逃げる
1人では出ることができない

ドラえもん4巻「未来世界の怪人」P145:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

ちなみに脱出すると身体の大きさは元に戻ります。縮小されたまま捕まえておくための罠なので、解放された瞬間に元のサイズに戻る仕組みのようです。

無理なく無駄なく捕獲

セッティングするだけで、どんな生物も怪我させることなく捕らえられるのはいいことですね。

自然動物の保護目的や、街中に現れた野生動物の捕獲など、用途はありそうです。特に怪我させずに捕まえられるという点は、動物保護の観点から非常に理にかなっています。現代の動物捕獲では麻酔銃などが使われますが、万能わならより安全かつ確実に捕獲できます。

人間相手に使わないこと

嫌いな人間のところに仕掛け、罠にかかった人を見て喜ぶいじわるな使い方も増えそうなので、それは危険ですね。

笑いのコントの小道具などで使えば、よりリアリティのあるお笑いができるでしょう。

ただし、万能わなのように捕らえるための類似の道具はないようです。人間相手への使用は倫理的に問題があるため、おそらく22世紀では使用制限があると思われます。

大長編でも活躍しそう

敵を簡単に捕まえる目的で、大長編などで活躍しそうな道具です。

なるべくたくさんの敵を一か所に集め、隠しておいた万能わなで一網打尽にするのです。

ドラえもんでは血を見るような悲惨な決戦シーンは少ないため、怪我なく戦闘を終わらせる万能わなは優秀な道具として活躍しそうですね。

敵を仕留める系の道具としてジャンボガンのような攻撃系の道具もありますが、万能わなはより平和的な方法で相手を無力化できる点がドラえもんの世界観に合っています。戦わずして相手を捕らえるという発想は、暴力的な解決を避けるドラえもんの基本方針とも一致しています。

コミック4巻「未来世界の怪人」でジャイアンが使う万能わなの活躍をぜひ確認してみてください。

罠としての道具の哲学

万能わなはドラえもんの道具の中でも珍しい「罠」という形を取った道具です。多くのひみつ道具は積極的に使用者が操作するのに対し、万能わなはセットして待つという受動的な使い方が基本です。

仕掛けておいてターゲットが自ら入ってくるのを待つという戦略は、実は非常に賢い方法です。使用者がその場にいなくても機能するため、時間と体力を節約できます。また、ターゲットが罠に気づかずに入ってくるため、正面から対決するよりも確実に捕まえられます。

注意点としては、仕掛けた場所を忘れてしまったり、意図しない相手が罠に入ってしまったりするリスクがあることです。万能わなを仕掛ける場合は、場所をしっかり記録しておき、無関係な人や動物が入らないよう対策を講じることが大切です。仕掛けた罠の管理責任は当然使用者にあります。

罠という古典的な道具を未来化する

罠は人類が狩猟を始めた時代から使ってきた道具です。その古典的な道具を22世紀の技術で進化させたのが万能わなと言えます。縮小機能が付いているという点で、普通の罠とは一線を画しています。

どんな大きさの生き物でも捕まえられるという万能性は、罠として理想的な性能です。また、対象を傷つけずに捕まえるという点も重要で、生き物を怪我なく確保できることは研究や保護活動において非常に価値があります。

道具の名前に「万能」とついているだけあって、その汎用性は抜群です。対象の大きさや種類を問わず使えるという点で、ドラえもんの道具の中でも完成度の高い道具の一つと言えるでしょう。ジャイアンが使うという意外性も含めて、コミック4巻「未来世界の怪人」は万能わなの特性を存分に見せてくれるエピソードです。未来から落ちてきた道具がジャイアンの手に渡り、のび太が捕まるという展開は、道具が誰の手に渡るかによって状況が大きく変わることを示しています。道具の管理の重要性を改めて考えさせられる一話です。また、万能わなを自分で仕掛けてしまいそのまま忘れてしまうという事故も考えられます。道具を使う際には仕掛けた場所と解除の方法をしっかり記録しておくことが大切です。万能わなは優れた捕獲能力を持ちながら、使い方の誰でも分かりやすさと、罠という古典的なアプローチを22世紀技術で進化させた完成度の高さが魅力です。仕掛けておくだけで自動的に機能するというシンプルさは、ひみつ道具の中でも使いやすい部類に入ります。ジャイアンでも使いこなせたという事実が、その操作の簡単さを証明しています。ジャイアンというキャラクターが道具の使用者になることで、普段はのび太を虐める側が、今度はのび太を罠に捕まえるという状況が生まれました。コミックならではのキャラクターと道具の組み合わせが生む意外な展開として楽しんでください。コミック4巻でその活躍をぜひ確認してみてください。

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