『チョージャワラシベ』を使って物々交換を繰り返していくことで、最終的に自分が願ったものが手に入るという夢のようなひみつ道具です。
時間と手間がかかるものの、希望に到達できるのはいいことですね。
夢と交換しよう
のび太が『新しいグローブが欲しい』とドラえもんにおねだりしたところで出してくれるわけがありませんが、代わりに『チョージャワラシベ』を貸してくれました。
このワラシベに願い事をすると、物々交換を繰り返していきながら自分が欲しいものにたどり着くことができるといいます。
ドラえもんが試しに使ってみると見事にドラやきを食べることができたのです。
のび太も紆余曲折を経て最終的に新品のグローブを手に入れてハッピーエンド!
と思いきや、チョージャワラシベを取り上げたジャイアンが使うとかわいそうな結果に終わってしまうという残酷なストーリーです。
ドラえもん13巻「チョージャワラシベ」P68:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
チョージャワラシベの交換履歴
コミックで紹介されたチョージャワラシベの交換履歴は次の通り。
ドラえもん
ワラシベ→ガラス玉→ドラやき(成功)
のび太
ワラシベ→ドロップ(飴)→新聞紙→グローブ(成功)
ジャイアン
ワラシベ→『モデル』と書かれた看板に『ガンッ』とぶつかってモデルガン(失敗)
ドラえもんとのび太はいいのですが、ジャイアンがなぜか悲惨な結末ですね。
無理やりチョージャワラシベを奪い取ったことが原因でしょうか?
時間と手間をかけよう
コミック冒頭でドラえもんにグローブをおねだりしたのび太に対し、ドラえもんは次にように叱責します。
「ほしいからって、なんでもかんでもかんたんに手に入ると思うのは考えがあまいぞ」
ドラえもん13巻「チョージャワラシベ」P63:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
そう、ドラえもんがいれば何でもできてしまうことに慣れてきたのび太は今の環境が当たり前だと思いこんでしまい、だんだん苦労をしなくなっていたんですね。
このままでは将来ダメな大人になると心配したドラえもんの厳しくも優しい言葉が印象的です。
チョージャワラシベを使って願いを叶えるまでは実は大した手間と労力はかかっていませんが、それでも苦労と困難を乗り越えて欲しいものを手に入れる喜びと学びはあるはず。
のび太にもそういう経験を積み重ねて立派に成長して欲しいという想いが感じられるストーリーです。