もし図鑑に載っている物を自由に取り出すことが出来たら・・・?
今回はそんな不思議なことが実現できるひみつ道具『ほんもの図鑑』を解説していきます。
のび太は猿か、否か
ほんもの図鑑はのび太がスネ夫に「メガネザルに似ている」といわれ、メガネザルがどういった動物か分からなかった事から、ドラえもんが出してくれたものです。
ドラえもん6巻「ほんもの図鑑」P48:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
一見普通の図鑑に見えますが、なんとほんもの図鑑は本の中から実物が飛び出てくるようになっていて、
動物図鑑の他にも沢山のシリーズがあります。
結局はのび太の友達が図鑑の中身を好き勝手取り出してしまい、最終的にはのび太が図鑑に閉じ込められてしまうオチで幕を閉じます。
本物を取り出すはいいが、元に戻す必要あり
本物の実物を見られるのが特徴で魅力的なほんもの図鑑ですが、本物が出てくるという事で問題点もたくさんあります。
まず、本物だけあって、取り出したものは元に戻さないとページが空白になってしまいます。
食べ物などは食べてしまったら新しく補充しない限り失われてしまいます。
また、自動車などは戻すことが出来ても、使用中に破損するとその状態でそのまま残ってしまい、修復はされないようです。
ドラえもん6巻「ほんもの図鑑」P53:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
新規のものは自動的にページ追加
使用者が新しいものを図鑑に入れる事も可能で、その場合は新しいページが自動的に追記される便利なしくみです(野比のび太など)。
人間の本性が垣間見れるほんもの図鑑
ストーリーは、さすが初期のドラえもんを彷彿とさせるドタバタ劇が繰り広げられます。
しかし、登場人物が揃いも揃って常識を欠いているのも珍しいのではと思います。
ドラえもん6巻「ほんもの図鑑」P52:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
定番のジャイアンとスネ夫はともかく、他の友人たちも図鑑の強奪に興じる様は、なかなかにアレです。
居合わせているだけかと思われましたが、ストーリー後半でしずかちゃんがお化け図鑑のおばけに怯えてるシーンがあるので、この強奪に参加しているという事になります。
友達は図鑑を使った後も勝手に食べたり壊したり標本にしたりと、私利私欲を満たすための使い方をして、登場人物の暴走ぶりが物凄いのもこの話の見所です。
使い方によっては便利な道具
漫画家や画家の人は、例えば動物の細部を描くときにほんもの図鑑で取り出した動物を見ながら絵をかくことができますよね。
すべてのサイズがミニチュアになるので、目的と用途によってはこれ以上便利なひみつ道具はないでしょう。
食べ物は万が一の非常食として使うことができますね。
のび太が新しくページに追加されたところを見ると、例えば不必要ですぐ使う予定の無いものは、ほんもの図鑑に収納しておくことで、スペースの有効利用ができるかもしれません。
間違っても、自分たちの私利私欲のためだけに使うことはおすすめしません。
現代ではAR・VRで再現できそう
仮想現実の技術が発達してきた昨今、ほんもの図鑑はARやVRで再現できる可能性があります。
食べ物は別としても、動物を目の前に出現させたり、360°上下左右から対象物を見ることぐらいは実現可能な気がしますよね。
東京オリンピックの頃までには、かなりクオリティの高いものが登場していることが予想されます。