ホログラ機を体に照射すると体がホログラムのようになり、誰にも触れられなくなる効果があります。5分間照射し続けるだけで実体のないものに変化し、壁も突き抜ける状態に変わります。姿は見えているのに触れることができないというホログラムの特性そのものを体に再現した、ドラえもんのひみつ道具のなかでもかなり異色の一品です。
のび太のホログラム完成
いつもいじめられてばかりののび太にドラえもんはホログラ機を取り出します。これでのび太の体をホログラムのように実体のないものにし、安全に街を歩けるようにするというわけです。
これでのび太は誰にも触れられないことをいいことにいたずらばかりするのですが、なんとこのままでは食事がとれない大きな欠点に気付き、ドラえもんに泣いて謝ることになるのでした。のび太らしい先のことを考えない行動が引き起こす展開で、こういう短絡的なオチがのび太エピソードの醍醐味でもあります。
状況に合わせて伸び縮みするドラえもんの腕 ドラえもんプラス3巻「ホログラ機」P134:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
死活問題である ドラえもんプラス3巻「ホログラ機」P137:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
体は見えるが触れられない
ホログラ機を体に5分間照射し続けることであなたの体はホログラムのように実体のないものに変化します。誰かから触れられることもなく、壁もつきぬけ、絶対につかまらない状態はまさにスーパーマンさながらの感覚でしょう。
全てのものを突き抜けるということは水も食料も一切とれないことを意味しているため、ホログラムのまま長時間過ごすのは無理があるわけですね。使用できる時間を事前に計算した上で、短時間の活用に徹することが重要です。
石ころぼうしのように誰にも気づかれなくなる道具とは異なり、ホログラ機は存在を見せながらも物理的な干渉を受け付けない状態をつくり出す点が独特です。気づかれないのではなく、気づかれていても触れられないというのは心理的な効果も大きく、相手からすれば戸惑いしかないでしょう。
とうめいマントやかくれマントが姿を見えなくする道具なのに対し、ホログラ機はあえて姿を見せたまま触れられなくするという逆転の発想が面白いところです。見えているのに触れられないというもどかしさは、周囲からすれば不思議すぎる光景です。ジャイアンがいくら殴ろうとしてもスカスカと空を切るだけというシーンは、滑稽でもあり痛快でもあります。
元に戻す解除光線
ホログラ機には解除光線のようなものも搭載されているため、ホログラムに飽きたらこれで体を取り戻します。全てのものを突き抜けるということは水も食料も一切とれないことを意味しているため、ホログラムのまま過ごすのは無理があるわけですね。
ホログラム状態で触れられないことに喜んでいたのび太ですが、食事もできないとわかった瞬間に一気に焦り出す様子は、のび太らしい短絡的な思考の典型ともいえます。いないいないシャワーなど、姿を消したり実体を変える系の道具のなかでも、ホログラ機は一時的な無敵状態という特殊な能力を持ちながら、基本的な生命活動と真っ向から矛盾してしまうという欠点を内包しています。
短時間での活用に限れば非常に有効なホログラ機ですが、長時間使い続けると生命維持ができなくなるという致命的なデメリットがあります。使う前に解除光線の使い方をしっかり確認しておくことが必須です。
もっとお手軽な四次元若葉マーク
パパが車の練習をするためコミック39巻で使った四次元若葉マークも似たような効果が期待できます。
四次元の世界に入るためあらゆるところを突き抜けるようになるのですが、四次元若葉マークを貼ったもの同士はぶつかってしまう欠点がありました。これだと自分で自由に貼り直しができますし、ホログラ機のように5分間待つ必要もありません。用途に合わせて使い分けましょう。
通りぬけフープのように特定の空間を通り抜けることに特化した道具もありますが、ホログラ機のように体全体を実体なき存在に変えてしまうほどのスケールを持つ道具はなかなかありません。いじめっ子から逃れるためや危険な状況での防衛策としては理想的ですが、使用中は飲食できないという致命的なデメリットをしっかり覚えておきましょう。
短時間の使用に絞ることが、ホログラ機を安全に活用するための鉄則です。ドラえもんのひみつ道具の中でも、これほどハイリスク・ハイリターンな性質を持つものは珍しく、のび太のような計画性がない人間が使うには少々ハードルが高い道具といえます。使い方と使用時間をしっかり把握した上で活用することで、ホログラ機は非常に強力な防衛ツールになります。
ホログラ機の理想的な使い場面
ホログラ機の性質を踏まえると、最も適した使い方は短時間かつ目的が明確な場面に限定することです。例えばジャイアンやスネ夫の追跡から逃げる必要がある場合、5分間のホログラム状態を利用して追っ手をかわし、安全な場所に到達した後で解除するという使い方が理想的です。
壁を通り抜けられるという特性は、鍵のかかった場所に入る時にも役立ちそうですが、これは倫理的に問題がある行為です。正当な目的のある場面での活用に限るべきでしょう。
ホログラム状態で移動する時は、物理的な障害物をすべて無視できるため、最短距離で目的地に向かうことができます。通りぬけフープが特定の壁だけを通り抜けるのとは違い、ホログラ機はすべての物体を突き抜けられるため、より自由度が高いといえます。
ただし、使用中は飲食も接触も一切できないという制約を常に意識する必要があります。長時間使い続けると生命の維持に関わる問題が発生するため、事前にしっかりと食事を済ませ、5分以内に解除できる状況を整えてから使うことが安全使用の絶対条件です。のび太のように思いつきで長時間使い続けるのは、ホログラ機の最もやってはいけない使い方のひとつです。
ホログラ機の最大の欠点は、使いすぎると生命の維持ができなくなるという点です。しかしこの欠点をうまく回避できれば、非常に強力な防衛・逃走ツールとなります。ジャイアンやスネ夫に追いかけられた場合、ホログラ機を起動して5分だけ使い、その間に安全な場所へ移動してから解除するという使い方が理想的です。石ころぼうしのように永続的な効果ではなく時間制限があるぶん、計画的に使うことの重要性が他のひみつ道具よりも高い道具といえます。瞬間的な危機を乗り越えるための切り札として、ドラえもんのひみつ道具の中でも上位に位置する実力を持っています。





