食べると異国の言葉を理解し、自分が話す言葉も相手に通じるようになる不思議なひみつ道具『ほん訳コンニャク』の紹介です。
ドラえもんの道具の中でも定番に入る部類の1つで、大長編に登場するなど長く愛され続けています。
初登場はドイツのお城
のび太の家は実は借家です。
ドラえもん12巻「ゆうれい城へ引っこし」P160:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
新しい家と土地を探して収穫がなかったパパとママですが、一方ドラえもんはドイツでミュンヒハウゼン城が売りに出されている情報をキャッチします。
ものは試しということでどこでもドアでドイツに行き、売り主のロッテさんと面会をします。
ドイツ語なんてさっぱりわからないはずのドラえもんがロッテさんと会話している様子を見て不思議に思ったのび太が問いただすと、そこで登場したのが『ほん訳コンニャク』だったというわけです。
ドラえもん12巻「ゆうれい城へ引っこし」P167:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
結局このお城は、先祖が隠した財宝を手放しくたくないためにおじさんが裏で手を回して売りに出ないようにしていたことが判明し、ドラえもんが過去から連れてきた先祖のエーリッヒ・フォン・ミュンヒハウゼン男爵の協力のおかげでロッテさんが切り盛りしていくことになったのでした。
万能なほん訳コンニャク
言葉の壁を無くしてしまうほん訳コンニャクは、地球だけでなく宇宙人との会話でも効果があります。
言っていることを理解し、言いたいことが伝わる不思議なコンニャク。
これほど性能のいい翻訳機が開発されるには、まだまだ年月がかかりそうです。
食べなくても効果あり
大長編『のび太と鉄人兵団』では、ボーリングの玉のような形をした電子頭脳の言葉を理解するため、玉にほん訳コンニャクを乗せて使うシーンがありました。
大長編のび太と鉄人兵団P97:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
コンニャクの成分が染み込んでいるのかわかりませんが、電子頭脳が発する電波を解析することに役立ったのは事実です。
コンニャクのかけらで効果あり
ほん訳コンニャクは1枚まるごと食べきらなくても、言葉を理解できるようになります。
大長編『のび太の南海大冒険』ではドラえもんのひみつ道具が流されてしまったため、食べかけのほん訳コンニャクをのび太が口にするシーンがあります。
大長編のび太の難解大冒険P112:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
たった一口で終わる大きさですが、それでも異国の言葉が理解できていたのです。
食べかけということを気にさえしなければ、ほん訳コンニャクは大人数で分けて食べても効果は変わらないのです。
現代の科学では追いつかない
最近は外国語をお手軽に翻訳できる機械やWebサービスが登場していますが、それでも意図が完全に伝わらなかったり、言葉を理解するまでにタイムラグがあります。
時間をかければ完全な翻訳機が登場するのも時間の問題ですが、それでも宇宙人や機械の言葉を理解するのはまず不可能で、その点ほん訳コンニャクに軍配があがります。
こうやってドラえもんのひみつ道具が1つずつ実現していくのは楽しみですね。