眠りながら作業がしたい、そんな人にはいねむりシールがおすすめです。目に貼って眠ると指定した作業を寝ている間に自動でこなしてくれますが、使い方を誤ると危険も伴います。睡眠時間を無駄にしたくないすべての人に刺さる発想の道具です。
のびたの睡眠日
とにかく眠くて仕方がないのびたは、昼寝に宿題におつかいにやることがたくさん!睡眠と作業を両立したいという欲求はのびたに限らず、誰もが一度は夢見ることではないでしょうか。特に忙しい時期には、眠らずに仕事をこなすか、睡眠を犠牲にするかという二択を迫られることも多いです。そこで眠りながら作業ができるといういねむりシールを使い、時間を効率的に使うことにするのです。
眠りながら作業するドラえもん 出典:ドラえもんカラー2巻「いねむりシール」P83:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
ただし眠っている間は完全に意識が無くなり、雨の中を傘なしで歩いたり工事現場につっこんだり散々な目にあうのびた。それでも目が覚めず、代わり果てた姿になってしまったのでした。目的の作業をこなすためなら周囲の状況をおかまいなしに突き進むという性質が、ここまでリアルに描かれると笑いながらも少し怖くなります。
これは恐怖である 出典:ドラえもんカラー2巻「いねむりシール」P87:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
眠りながら自動化する行動
いねむりシールは眠っている間に指定した作業を自動的にこなす便利なひみつ道具です。やる作業を決めて目にシールを貼って眠るだけでよく、眠っている時間を効率的に使える画期的なものですね。使い方はシンプルで、シールを目に貼るだけという手軽さも魅力です。
宿題をやるロボットが自分の代わりに宿題をこなしてくれる道具だとすれば、いねむりシールは自分の体が自動的に動いて作業をするというのが大きな違いです。ロボットに任せるのではなく、自分の潜在的な能力を引き出して作業させるイメージといえます。つまり宿題をやるロボットは代わりにやってくれる道具ですが、いねむりシールは自分がやりながら眠れる道具という違いがあります。
現代の技術でもオートパイロットや自動運転という概念がありますが、いねむりシールはそれを人間に適用したような発想です。自分の体をオートモードにして眠るという概念は、22世紀の技術の中でも特にユニークなひみつ道具といえるでしょう。AIや機械学習が発展した現代でも、人間の体を動かしながら意識だけ眠れるという技術は実現していません。ドラえもんの世界では人体の神経系を制御するような高度な技術が使われているのかもしれません。眠りながら仕事ができるという概念は、睡眠不足が深刻な現代社会の課題に対するひとつの答えでもあります。過労死や睡眠負債が社会問題になっている現代において、睡眠と作業を両立できるいねむりシールは、究極の働き方改革ツールになるかもしれません。ただし、それが本当に体に良いかどうかは別の話です。
万能ではないいねむりシール
いねむりシールは万能ではなく、注意しておかなければいけないことがあります。
実力以上は出せない
例えば宿題をやると決めていねむりシールを使う時、普段宿題ができない(頭が悪い)人はやっぱり宿題ができないままなのです。いねむりシールは能力を引き出すものではなく、あくまでも眠った状態で体を動かす道具に過ぎません。英語が話せない人が眠りながら英会話をしようとしても、起きているときと同様に話せないわけです。
のびたの宿題 出典:ドラえもんカラー2巻「いねむりシール」P85:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
作業をこなすことだけを重視
決めた作業を達成するため自分の安全や周囲の状況おかまいなしに行動してしまいます。雨が降っていても傘もささず、工事現場にでも突っ込んでしまうのです。目標に向かって脇目もふらずに突き進むというのは、ある意味では理想的な集中力の発揮といえなくもありませんが、危険察知能力がゼロになるという副作用は深刻です。周囲の人にとっても、突然眠ったまま動き回る人間がいたら恐怖でしかないでしょう。
その間の記憶はない
本人が眠っている間の記憶は無いため、こなした作業から学んだり学習しても頭に残ることはありません。せっかく体が作業をこなしても、知識や経験として蓄積されないのは大きな制限です。単純作業の繰り返しや体で覚える動作であれば意味がありますが、理解や思考が必要な作業には向かないということです。
単純作業なら任せたい
使い方に注意すれば便利に活用できるのがいねむりシールです。いってみれば睡眠時間を有効活用できるわけで、書類整理や簡単な作業、日頃から慣れた単純な仕事であれば眠りながら処理できるでしょう。長年のルーティン作業は眠っていても体が動けるというわけで、ベテランの職人ほどいねむりシールが活躍できる場面が多いかもしれません。
眠っていても体が動いているため疲労が残る可能性は考えられるものの、忙しい時期を乗り切る道具として使ってみるのもいいですね。夢・睡眠系の道具としてはねむらせまくらで相手を眠らせておいてから作業するという連携も考えられます。
夢まくらや気ままに夢見る機といった睡眠中の夢をコントロールする道具と組み合わせれば、眠りながら作業をこなしつつ、同時に好きな夢を見るという贅沢な活用法も想像できます。作業をしながら夢の中では冒険をするという、肉体と精神を別々に活用するという使い方は、時間効率の極致といえます。グッスリまくらで深く眠りながらいねむりシールで作業するという組み合わせも面白く、べんきょうねまきのように睡眠中に学習できる道具と合わせれば、眠っている間にスキルアップまでできる最強の睡眠活用セットになるかもしれません。
ただし繰り返しになりますが、いねむりシールを屋外や危険な場所の近くで使うことは避けるべきです。安全な室内で、危険のない単純作業に限定して使うのが賢明な判断でしょう。睡眠の質自体を損なわないためにも、いねむりシールを使う頻度や作業量にも気をつけたいところです。睡眠本来の目的である体と脳の回復を妨げないよう、使用は必要最小限にとどめることを強くすすめます。
いねむりシールと睡眠の質
いねむりシールを使うと体は動き続けますが、意識は眠っています。しかし睡眠の質という観点から見ると、体が動き続ける状態で本当に深い眠りが得られるのかどうかは疑問です。通常の睡眠では体が静止した状態でレム睡眠とノンレム睡眠が繰り返されますが、いねむりシールを使った場合は体が動いているためノンレム睡眠(深い眠り)の段階に入れない可能性があります。つまり、眠っている時間として使っても、疲労回復という面では不完全な休息になるかもしれません。使用後に疲れが残るようなら、いねむりシールの使いすぎを疑ってみるといいでしょう。休日は作業をセットせずに純粋に眠ることで体と脳をしっかり回復させることも大切です。眠りながら仕事をこなす姿を他人が見たら相当奇妙に映るはずで、特に体が外を歩き回るような作業をセットした場合は近所の人に見られてしまうこともあるでしょう。眠りながら歩いている人を見て驚かせないよう、外出を伴う作業にはいねむりシールを使わないという配慮も必要です。また、いねむりシールの使用中に体にどんな表情が出るのかも気になります。熟睡した顔で街を歩いていたり、目を閉じたまま買い物をしていたりする姿は、周囲からすれば夢遊病者と見分けがつかないかもしれません。いねむりシール使用中は何らかの目印を付けておく、という社会的なルールが生まれそうです。22世紀の未来ではいねむりシールが普及し、眠ったまま活動している人を見ても誰も驚かないという社会になっているのかもしれません。





