好きな場所の一部を任意の場所と入れかえることができる『空間入れかえ機』を紹介します。
家の中にいながらエベレストの頂上を部屋に持ってきたり、パリの通りの一部を持ってきたりすることができますよ。
世界が集まるのび太の部屋
スキーの練習をしたいのび太に対してドラえもんは『空間入れかえ機』を出します。
これを使うと任意の場所を好きな場所に持ってくることが可能で、のび太の部屋の中に雪山の一部を持ってきてそこで練習しようという魂胆なのです。
ドラえもん19巻「大雪山がやってきた」P165:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
もとから運動神経のないのび太はすぐに飽きてしまい、ドラえもんの目を盗んでしずかちゃんと『空間入れかえ機』を使って遊び始めます。
一方その頃スネ夫一家は北海道の夕日岳でスキーツアーの真っ只中。
運悪く雪山で遭難していたのですが、ドラえもんとのび太が『空間入れかえ機』を使って東京の公園まるごとと雪山を交換したことで一命を取り留めることができました。
ドラえもん19巻「大雪山がやってきた」P176:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
スネ夫一家は自分たちがまさか東京にいるなんてことには気付く様子もなく、大急ぎで東京から北海道までタクシーで向かうハメになってしまったのでした。
楽するための道具?
のび太の手にかかると『空間入れかえ機』はぐうたら楽する道具に早変わりします。
ポストを家に持ってきたり、しずかちゃんを無理やり家に呼び寄せるなど、本来の使い方とは異なる使いみちを見つけてしまうのです。
のび太はこの手に関しては天才的な能力を発揮します。
ドラえもんですら気づかない使いみちをいとも簡単に発見してしまうのは、一種の才能といえるのではないでしょうか。
相手の迷惑も考えよう
空間を入れ替えられた側からするとたまったものではありません。
例えばしずかちゃんは自宅でくつろいでいる時にのび太に邪魔されたわけですし、北海道の夕日岳もドラえもんたちの都合で入れ替えられただけなのです。
本当に現地でスキーを楽しんでいる人からすると、北海道にいるはずの自分たちがどうして東京にいるか理解不能なはず。
『空間入れかえ機』を使う時はあまり広い範囲は指定せず、現場に人がいないタイミングを狙うことが重要なのです。