小さなノミの形をしたロボットで、これが体に付着すると、とてもくすぐったくなる「くすぐりノミ」というひみつ道具です。
ドラえもんから逃げろ!
未来人が落とした四次元カバンを使い、やりたい放題のジャイアン。
ドラえもんがひみつ道具を取り戻そうとジャイアンを追いかけますが、ジャイアンがドラえもんから逃げるために四次元カバンから取り出したものが「くすぐりノミ」でした。
ふりかけのようにパッパッとくすぐりノミをかけられたドラえもんは全身がムズムズし始め、あまりのくすぐったさに耐えられず、笑いころげながら地面に落下しました。
ドラえもん4巻「未来世界の怪人」P144:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
大長編にも登場します
大山版ドラえもんの22作品目「ドラえもん のび太とロボット王国(キングダム)」にくすぐりノミは出演しています。
ただ登場するだけでなく、ドラえもんと戦ったロボットを(ギャグテイストながら)倒してしまうという成果を挙げています。
小さいながらも頼もしいヤツですね。
ロボットにも効果が…?
さて、ここで「おかしいな?」と感じる人も少なくないはず。
そう、ロボットであるドラえもんに「くすぐったい」と感じさせることができるのか、ということですよね。
くすぐりノミの効果が出る対象物は、人間・動物・ロボットなので、おそらくドラえもんの神経回路を狂わせて、くすぐったさを感じさせているのだと思われます。
ドラえもんは一応超高性能のロボットですしね、そういうことにしておきましょう。
意外と多い、くすぐるためのひみつ道具たち
5mほど離れて相手をくすぐることができる「コチョコチョ手袋」や、真ん中に付いた「へそ」を外して、誰かのへそに着けることで、それをくすぐって笑わせることのできる「マジックおなか」が似ているひみつ道具といえそうです。
たくさんの人に笑顔になってもらいたい。
藤子先生の想いが詰まった道具なのかもしれないですね。
地獄の思い
くすぐりノミが体に付着すると、笑い転げて気を失うまで効果が持続します。
見てください、このドラえもんの苦しそうな様子を・・・。
ドラえもん4巻「未来世界の怪人」P144:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
笑い疲れ、気絶した様子は、くすぐりノミの威力の大きさを物語っています。
ノミほどの小さな物体が無数に付着するわけなので、体から振り払おうとしてもまず無理でしょう。
何気なくジャイアンは使っていましたが、実はかなり恐ろしい効果を秘めたひみつ道具だったのです。
ジャイアンのファインプレー
四次元カバンから偶然取り出したくすぐりノミを見て、「これは相手にふりかけて使うものだ」とジャイアンがよく気付いたものだと感心しますよね。
ドラえもん4巻「未来世界の怪人」P144:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
一見すると塩やコショウにも見えてしまうくすぐりノミなので、まさかこれを人(ロボット)に対して使うものだとは夢にも思わないはずです。
とっさの判断が功を奏したジャイアンといえますが、日々ケンカに明け暮れるジャイアンが天性の勘で思いついたのかもしれません。
厳重に保管しておくべし
誤ってご飯にふりかけたりしないよう、くすぐりノミは厳重に保管しておくべきです。
ひとたび人体にふりかかろうものなら最後、その後は倒れるまでノミの攻撃が続きます。
間違っても子どもの手の届く範囲からは遠ざけておきましょうね。