お婆さんが川で洗濯をしていると、川上から大きな桃がドンブラッコッコ、ドンブラッコッコ・・・童話『桃太郎』でお馴染みのシーンですね。
この大きな桃に密閉された状態で桃太郎が入っていたわけですが、この桃のように水中を流れていく事ができるボートがひみつ道具にはあります。
今回はそんな『モモボート』を紹介します。
本編での使われ方
過去の世界を写す『タイムカメラ』で桃太郎の姿を発見したドラえもんとのび太は、タイムマシンで室町時代に行きます。
しかし現地の村で鬼の仲間に勘違いされた2人は落とし穴に閉じ込められてしまいます。
モグラ手ぶくろで辛くも脱出したドラえもん達でしたが、村から一気に遠ざかるために川を下って逃げようという事になり、その時の使ったものが『モモボート』でした。
かくしてモモボートに乗り込んだ一行は、川を下って村人たちから逃亡します。
絶対沈まない
ドラえもん曰く「絶対沈まない」モモボート。
見た目こそ桃ですが、桃太郎に出てきそうなほど大きな見た目をしています。
1人乗りで、中に乗り込むと完全に密閉状態になります。
座席と操縦するためのハンドルやボタンなどがあり、意外とメカニカルな構造をしているのが特徴です。
ドラえもん9巻「ぼく、桃太郎のなんなのさ」P175:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
閉所恐怖症の人にはちょっと耐えられない空間かもしれません。
スクリューなどは付いていないので何を動力としているのかは不明ですが、これに乗って川を下る様子はさながら桃太郎の1シーンのような感じですね。
絶対に沈まないという謳い文句の通り、滝に出くわしても沈む事はありませんでした。
しかし滝つぼに落下していった一行は、そのままバラバラに流されてはぐれてしまいます。
アニメオリジナルでは『フルーツボート』
原作の『モモボート』は単体の道具でしたが、アニメのオリジナル設定では果物の形をした『フルーツボート』シリーズの1つという事になっており、他にも色々な果物の形をしたボートがありました。
もしも現実にあったとしたら
『モモボート』が現実にあったとしたら、やはり活躍の場は水場関係になるでしょう。
レジャーに救助にと色々と活躍してくれると思いますが、前述したように中がとても狭いため、レジャーの場合は使う人はを選んでしまいそうです。
桃太郎体験川流れツアーなんてあったら面白そうですね。
災害救助のほうなら「絶対沈まない」というキャッチコピーでレスキューアイテムとして重宝されるでしょう。
ドラえもん9巻「ぼく、桃太郎のなんなのさ」P176:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
特に水害などの時はこれに入ってさえいれば溺れ死ぬという事はまずありません。
安全な場所まで自分で操縦していく事ができるので、そういった面でも人命を救助するのに役に立つと思われます。
似たような道具
絶対沈まないという点では、大長編『のび太の宇宙開拓史』に登場する『救命イカダ』があります。
こちらはその名の通り人命救助に特化したアイテムで、モモボートのように完全密封というわけにはいきませんが、イカダに耳の部分に入って生活できるようになっており、長期間の漂流などにも耐えられるようにできています。