眠くならないくすり(ハツラツン)

現代社会に生きていると、眠くても眠ってはいけない時ってありますよね?

そんな時、この辛い眠気を取り除いてくれる道具があったら・・・

今回はそんな「眠くならないくすり(ハツラツン)」を紹介します。

名前は怪しいけれど、効果はバツグン!

その道具名だけでも、何だが物騒な空気が漂ってきますが、たぶん決して怪しいお薬ではなく、ただ単に眠くならないお薬です。

夜寝てしまうと色々なことが出来なくなると考えたのび太が、ドラえもんに無理を言って出してもらったひみつ道具です。

眠くならないくすりを出すドラえもん
怪しいキャッチコピーにも聞こえる

ドラえもん6巻「夜の世界の王さまだ!」P7:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

これで睡眠中の時間を無駄にする事なく「2倍の人生を送ることが出来る!」と喜んで、ドラえもんが静止するのも聞かずにのび太は服用するのでした。

余談ですが、「眠くならないくすり」は、あの名作「さよならドラえもん」でも登場します。

未来に帰ることになったドラえもんがのび太との最後の夜をめいっぱい過ごすために服用していますね。

この時点では名前がわからないひみつ道具

実はこの『眠くならないくすり』がコミックに載った段階で名称はわからないのですが、ドラえもん大全集20巻『ドラQパーマン』の回で『ハツラツン』であることがわかります。

時間を持て余すのび太

時間があるとはいっても、のび太はいつもののび太なので、その長い時間を有効活用できるわけではなく、勉強をしていても結局集中できません。

自分の鼻くそを1ダース丸めたりなどしょうもない事ばかりしかできない始末。

鼻くそをほじるのび太
勉強中あるある

ドラえもん6巻「夜の世界の王さまだ!」P9:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

遊びを優先してみても一人で遊ぶのには限界があり、音を上げてしまいました。

究極の一人遊び

ドラえもんを無理矢理たたき起こして、眠っている人を操ることの出来ひみつ道具『ムユウボウ』を出してもらったのび太。

ママやジャイアン、スネ夫を操って時間を潰そうとしますが、眠っている人間を無理矢理動かしているのでどうにも思い通りには動いてくれません。

そして終いには無理に野球をやって例によって空き地の近所のガラスを割り、眠ったままの家の主人に謝ったりする始末。

のび太は次第に夜一人だけ起きている事にばかばかしさを感じて、「布団でぐっすり眠る!こんな楽しいことが他にあるか?」と名言ながら当たり前の結論に達し、結局ドラえもんに頼んで薬の効果を消してもらうのでした。

のび太の名言
真理にたどり着くのび太

ドラえもん6巻「夜の世界の王さまだ!」P19:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

疲労は回復しているのか?

夜は静かに眠るのが一番だという教訓めいたお話ですが、キーアイテムとなる「眠くならないくすり」は、今見ると結構物騒な香りがします。

眠気が起きず、眠らなくても疲れが出ないのはありがたいですが、その眠らない事から起きる疲労はどの様にして回復しているのでしょうか?

人は眠ることで疲れを癒やし、記憶の定着をしていると言われます。

あまり深く考えると怖い結論に達しそうですね・・・。

現代のレッドブル

現代でも似たようなものがあると考えるなら、栄養ドリンク系の「レッドブル」や「モンスターエナジー」などが挙げられます。

どちらも徹夜などをする時の眠気覚ましには効果的ですが、使った人曰く「あれは元気の前借り」ということだそうですから、後からくる疲労も半端ないようです。

また、似たような道具だと、他の藤子キャラと共演したクロスオーバー読切の「ドラ・Q・パーマン」に「ハツラツン」という、まったく同じ効果の薬が登場しています。

(のび太たちが夏休みの宿題を終えるために繰り返し時間をさかのぼって何日分も使っているので、かなり危険な気もしますが)

他の藤子作品だと、「TP・ぼん」の劇中でもタイムパトロール隊員である主人公たちが勤務中に飲んでいる描写があったりします。

もう少し効果説明が欲しいところ

眠くならないくすりを服用し、例えば「眠くならず、睡眠中と同じ効果を得ながら活動することができる」という効果があれば、人類にとって画期的なくすりになりますね。

なにせ、人間の活動時間が単純に倍になるわけなので、働きたい人はとことん働き詰めることもできるわけです。

睡眠時間を趣味の時間につかってもいいし、夢が膨らみますね。

一方で、最近は働きすぎのニュースや労働時間問題が取り上げられることが増えています。

時と場合に応じ、上手に使い分けることが必要ですね。

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