様々な分野で一流と言われる人たちの能力を詰めた『能力カセット』というひみつ道具の紹介です。
考えるのび太
いつにも増してテストに危機感を感じているのび太。
自力で勉強すると決めていたにも関わらず、結局は『能力カセット』に頼ってしまうのですが、ドラえもんがいつもと違ってかなり冷静な態度を取っていることに不安を覚えます。
ドラえもん34巻「のび太もたまには考える」P136:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
一通り『能力カセット』を堪能し、最後に考える人の能力を得た時、のび太は自分のおろかな行動を振り返り始めるのです。
『もっと大人にならなくちゃいけない』。
ひみつ道具の力を借りたとはいえ、そのことに1人で気付くことができたのび太は、自らドラえもんにカセットを返却するのでした。
ドラえもん34巻「のび太もたまには考える」P144:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
お手軽にプロになれます
『能力カセット』にはたくさんの能力が用意されているので、必要に応じて誰でも簡単にその道のプロになることができます。
数学者、歌手、拳法の達人、野球選手などなど、あこがれの人の能力を1時間だけ手に入れるチャンスです。
カセットを体に埋め込むだけ
使いたいカセットは体に近づけると体内に吸収されます。
1時間が経過するか、手を近づけるとカセットが取り出され、自動的に巻き戻る仕組みになっています。
ドラえもんがのび太を見限る時
ドラえもんはのび太のだらしなさにいつも頭を悩ませていますが、今回ほど本気で自身の進退を考えた時はなかったでしょう。
『ぼくなんかいなかったほうが、きみのためにはよかったかもしれない』。
もしのび太がこのまま調子に乗ったままだと、ドラえもんは本気でのび太を見限り、未来の世界に帰っていたかもしれません。
そのギリギリのところでのび太はこれまでの行動を反省し、過ちに気付くことができたのでした。