5体のおもちゃの兵隊たちが、あらゆる被害から自分を守ってくれるひみつ道具『おもちゃの兵隊』の紹介です。
1体はサーベルを所持している指揮官、残りの4体は銃剣付自動小銃を持っている兵隊の役割があります。
指令「のび太を守れ」
いつものようにジャイアンに追いかけ回されるのび太。
のび太がドラえもんに公衆電話で助けを求めても、ドラえもんはパズルに夢中になっていてそれどころではありません。
のび太よりもパズルを優先したいドラえもんは、ボディガード役として『おもちゃの兵隊』を取り出し、何があってものび太を守るよう指示したのです。
ドラえもん4巻「おもちゃの兵隊」P32:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
絶大な威力をほこるおもちゃの兵隊
おもちゃの兵隊が相手を攻撃する方法は2つあります。
- 銃剣で相手を刺す
- 小銃を撃つ
1つ目の銃剣で脚を刺すやり方は、相手がチクっと痛みを感じるぐらいなので、大きな効果は期待できません。
2つ目の小銃は相手を黒焦げにします。ジャイアンが銃撃を受けた後に、泣きわめきながら逃げていくほど、威力は絶大です。
ドラえもん4巻「おもちゃの兵隊」P34:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
おもちゃの兵隊に似ているひみつ道具
おもちゃの兵隊と似たような道具としては「ころばし屋」が挙げられます。
おもちゃの兵隊と同じくターゲットを攻撃しますが、名前の通り相手を転ばすだけです。
おもちゃの兵隊ほどの威力はありませんが、ターゲットを追い返す道具という点では共通していますね。
また、判断力がそれほど良くないことも2つに共通しています。
おもちゃの兵隊は守るべき対象が悪口を言われても攻撃してしまいますが、ころばし屋もターゲットの名前を聞き間違えることがあるため、どちらも万能とは言い難いですね。
あいまいな指令は命取り
おもちゃの兵隊は命令の伝え方がとても重要です。
ジャイアンに攻撃するのはのび太を救出するためですが、野球ボールを黒焦げにされたことに対して文句を言ったスネ夫や、のび太の背中を軽く押しただけのしずかちゃんまで攻撃対象と認識するのは、ちょっとやりすぎです。
ドラえもん4巻「おもちゃの兵隊」P35:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
実はこれ、ドラえもんが「いつ、いかなる状況下でも、のび太を守れ」とあいまいな指令を出したことに原因があると思われます。
命令内容があまりも抽象的すぎることに加え、おもちゃの兵隊の認識能力がそれほど高くなかったことが重なり、無慈悲な殺りくマシーンが誕生してしまったと考えられるのです。
「ジャイアンからのび太を守れ」と具体的に指令を出しておけば、スネ夫やしずかちゃんが被害を被ることはなかったと思われます。
ドラえもんのだらけた態度も問題
もとはといえば、のび太を助けることよりもパズルの完成を優先し、自分が現場に行く代わりにおもちゃの兵隊を使ったドラえもんの態度にも問題があります。
のび太がピンチに陥っている状態で直接助けに行くのが面倒なのであれば、『取り寄せバック』を使えばよかったんです。
カバンの中に手を入れるだけでのび太を取り出せるので、このような危なっかしいひみつ道具(おもちゃの兵隊)を使う必要もなく、多くの人に迷惑をかけることもなかったと思われます。
使う時は慎重に
攻撃力だけは誰にも負けないおもちゃの兵隊。
ターゲットを明確に指示することを徹底すれば、これ以上たのもしいボディガードは他にはありません。
間違ってもドラえもんのように、他人任せとも取れるあいまいな指示を出してはいけません。
おもちゃの兵隊に指示を出したドラえもん本人でさえ、銃撃の対象となってしまうのですから・・・。
ドラえもん4巻「おもちゃの兵隊」P37:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄