人の声が遅れて聞こえるようになると不思議ですよね。
『おそだアメ』を舐めると、1粒ごとに10分間、しゃべった声が遅れて届くようになります。
おそだアメはこんな道具
のび太が学校から帰ると部屋はがらんとしていましたが、突然ドラえもんの声がどこからか聞こえてきました。
ドラえもん10巻「おそだアメ」P6:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
『悪いけど急きょ空き地に向かうことになった。この声を聞いたらのび太も空き地に来て欲しい。』
なにがなんだかわからないのび太が空き地に向かう途中でドラえもんを見つけ、事情を聞いてみると、さっきの声は『おそだアメ』を食べた効果で声を遅らせてのび太に聞かせたらしいのです。
そう、おそだアメはその名の通り、舐めた人の声が遅れて聞こえるようになる不思議な道具なのです。
スピーカーも再生機もないのに、突然だれかの声が聞こえると不気味ですが、おそだアメを使えばそれが可能になるというわけです。
ジャイアンリサイタルを吹っ飛ばせ
ドラえもんが空き地にいた理由、それはジャイアンリサイタルが関係していました。
スネ夫がどこからかジャイアンリサイタル開催のうわさを聞きつけ、それをなんとか阻止しようとみんなに相談を持ちかけていたのでした。
ドラえもん10巻「おそだアメ」P8:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
いいアイディアが浮かばず頭を悩ませている時、のび太がおそだアメを使うことを思いつきます。
そう、ジャイアンになんとかしておそだアメを食べさせることで、リサイタル中の歌声が聞こえなくなり、ダメージゼロという計算です。
のび太は普段はノロマで有名ですが、こういう時の頭の回転は冴え渡りますね。
あの人も使ってた!?
食べると声が遅れて聞こえる。声が遅れて聞こえる。
このフレーズ、どこかで聞いたことありませんか?
そう、腹話術師の『いっこく堂』さんです!
詳しいプロフィールはこちら。
かわいい人形と自由自在に操り、1人2役、3役もこなしてしまう芸人さんです。
よく知られるギャグが「あれ、声が遅れてるよ」という不思議な芸で、ひょっとするといっこく堂さんもおそだアメを使っていたのではないでしょうか?
ただし、しゃべってからピッタリ10分後に声が再生されるため、そのタイミングに合わせて人形を操るのは至難の業ですね・・・。
おそだアメの使いみち
ドラえもんのように声を残してメモ代わりに使えるのは便利かもしれませんが、10分というタイムラグが逆に仇になるかもしれません。
声が再生される時間を任意で調整できるならいいのですが、10分固定だと意外とタイミングが難しそうです。
周りの動きを予測する必要があり、しかも一度流れた声をもう一度再生するなんてこともできないため、重要な情報を残すには不向きかもしれません。
10分後に必ず覚えておきたいことを忘れないよう、自分用のリマインダーとして使うならいいかもしれませんね。
アメじゃないほうがいい
おそだアメは『飴(キャンディー)』なので、1粒を食べ終えるまでがけっこう苦労しそうです。
声にいいアメと聞いたジャイアンは、リサイタル直前にも関わらず20〜30粒のおそだアメを口に流し込みますが、あれはマンガだからできる芸当です。
ドラえもん10巻「おそだアメ」P12:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
普通の人なら一度に食べるアメはせいぜい3粒が限界ですし、口の中に長く残ってしまう事も考えると、アメではなくてラムネとかチョコレートとか、食べてすぐ無くなってしまうものを使うほうがいいですね。