登録しておいた場所にワンプッシュで移動することができる『プッシュドア』。
どこでもドアよりもお手軽なひみつ道具として紹介されていますが、果たして本当にそうなのでしょうか?
のび太の悪いクセが炸裂
いつも学校に遅刻するのび太にドラえもんが出した道具が『プッシュドア』です。
12箇所の行き先をあらかじめ登録しておけば、ボタンを押すと好きな場所に移動できるすぐれものです。
ドラえもん20巻「プッシュドア」P89:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
学校やしずかちゃんの家を登録したまではよかったものの、のび太はあろうことかジャイアンの家を指定します。
いつもいじめられている仕返しに、ジャイアンにちょっかいを出そうというのです。
寝ているジャイアンを蹴とばして捕まらないようドアから逃げるのび太。
ドラえもん20巻「プッシュドア」P91:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
しかし天性のケンカの才能があるジャイアンがやられっぱなしなハズがありません。
待ち伏せし、のび太が油断したすきに逆に襲われてしまったのです。
プッシュドアに興味を持ったジャイアンが映画館を選択し、出口と間違えた観客がのび太の部屋に押しかけるオチで幕を閉じるのでした。
プッシュドアは本当に便利なのか?
プッシュドアを扉に貼り付け、行き先ボタンを押すだけで行きたい場所に移動できますが、これは本当にどこでもドアよりも便利なのでしょうか?
次のことからも、必ずしもいいことばかりではないように思えます。
ボタンを押し間違えるかも
12箇所指定した行き先ボタンを押し間違える可能性がありますし、行き先をさがす手間もあります。
他人に使われる
ボタンを押せば誰でも使えてしまうため、他人に知られたくない行き先でも勝手に使われる可能性があります。
ドアがないと使えない
プッシュドア単体で使うことはできず、必ずドアが必要です。
移動距離の概念は不明
『プッシュドア』で設定した場所はいったいどこまで移動可能なのでしょうか。
コミックでは紹介されていないので推測にすぎませんが、おそらくどこでもドアを越えるような移動距離は無理なのでは?と思われます。
どこでもドアは10光年以内の場所でしか移動できないという制約があり、おそらくそれがドラえもんの世界の科学技術の限界なのでは?と考えられます。
向こうのドアは消える
プッシュドアを取り付けるためのドアは必要ですが、出た先にかならずドアがある必要はありません。
壁に突然ドアが出現する仕組みのため、ドアを閉めてしまえばドアも消えてしまうのです。
ドラえもん20巻「プッシュドア」P90:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
のび太はこれを利用してジャイアンにちょっかいを出していたわけなのですが、たしかに上手に使えば有効的な機能かもしれません。
褒められた使い方ではありませんが、監視カメラの目をかいくぐってセキュリティの厳重な部屋に侵入することもできますね。