写したものの複製を作り出すことができる『実物立体日光写真機』の紹介です。
スネ夫のグズっぷりがよくわかる回ですね。
いいことなし、スネ夫
スネ夫が幼稚園の頃から大切に使ってきた日光写真をダメにしてしまったことでいじめられるのび太。
ドラえもんは『実物立体日光写真機』を使い、これでスネ夫に対抗しろと言い放ちます。
カメラの前にじっと立っていると等身大の自分の姿がカメラに収められるだけでなく、実物そっくりの立体コピーとしても使うことができるのです。
ドラえもん20巻「実物立体日光写真」P67:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
これを利用してスネ夫は死んだふりをしてホームビデオをまんまと入手したり、ジャイアンのコピーを腹いせにボコボコにしたり、スネ夫の卑怯な性格を全面に出した行動をとります。
もちろんこれが長く続くわけがありません。
スネ夫の立体コピーはあちこちで多くの人に迷惑をかけ、ジャイアンにも見つかり、散々な目にあったスネ夫なのでした。
ドラえもん20巻「実物立体日光写真」P71:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
3Dプリンターの元祖
写真に写すだけで精密な立体コピーが出来上がるというのは、現代の3Dプリンターを思い出しますね。
あれよりもずっと手軽ですし、どんなに大きなものでも小さい縮尺で作り出すことができます。
ただし、あくまでも紙でできていることから風に弱く、ちょっとした空気の流れでフワフワ飛んでいってしまうデメリットもあります。
あらためてスネ夫の性格を分析
今回のエピソードでスネ夫の性格の悪さがあらためて露呈しました。
- たかが幼稚園の時の付録をネタにのび太をいじめる
- ママをだましてホームビデオを買わせる
- 用途を告げずジャイアンの立体写真を撮影し、それを影で殴る
- 全て自分が招いた結果にも関わらず、その責任があたかも道具にあるかのような言い方をする
書けば書くほどスネ夫のどうしようもない性格が見えてきます。
ドラえもんのマンガはグズでのろまなのび太が注目を浴びますが、その影に隠れてスネ夫の本物のダメっぷりは話題になりません。
大長編をみてもわかるように、スネ夫はいつも敵から逃げるし、隠れるし、卑怯な手を使います。
一方ののび太は大長編になると勇気ある一面を見せたり、リーダーシップを発揮するようになります。
ここが2人の本質の大きな違いといえるでしょう。