声紋キャンディー製造機

指紋と並んで声紋というぐらい、人の声というものは人それぞれで違うものとなっています。

今回はその声紋をコピーできるキャンディーを作り出す『声紋キャンディー製造機』というひみつ道具の紹介です。

声紋キャンディ製造機とは?

付属されたマイクに記録したい声を吹き込んで声紋の音波を記録します。

声紋を分析して、そのパターンをコピーしたキャンディをー作り出し、そのキャンディをなめる事でそっくりコピーできるようになります。

のび太の声紋
人には声紋がある

ドラえもん8巻「キャンデーなめて歌手になろう」P36:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

キャンディーを作る際には生声などの制限はなく、録音された声からでもキャンディーを作ることが可能になっています。

アニメ版では「七色の声あめ製造機」という名称だったこともあります。

本編中での使われ方

まずはドラえもんが試しにのび太の声を作り出して、のび太のものまねをして見せました

この時余計な事を言って、のび太がママに怒られるぐらいそっくりな声になるという事を体現しました。

宿題をするのび太をママの声で励ましたり、意外と真面目なことに使います。

その後、一種の公害とまで言われるジャイアンリサイタルから皆を救い出すために、ジャイアンに有名歌手の声で作ったキャンディーを舐めさせることに成功したドラえもんとのび太。

ジャイアンの声がキレイになる
ジャイアン本人も驚く効果

ドラえもん8巻「キャンデーなめて歌手になろう」P40:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

声をよくする事でその場をやり過ごすという活躍をします。

他にも、ドラえもんにしずかちゃんの声のキャンディーを舐めさせ、のび太に対して「のび太さん大好き」と連呼させるという、人としてかなりどうしようもない使い方まで考えてしまうのです。

他人の声を自由に使えるとなると、やっぱり子どもといえどおかしなことを考え始めてしまうのですね。

効果には制限時間あり

このように便利な声紋キャンディですが、キャンディーは30分しか効果がありません。

本編中でもドラえもんがこの事をジャイアンに伝えそびれたばかりに、ジャイアンのテレビ出演本番の前に地声に戻ってしまい、あの恐ろしい歌声が全国放映されてしまうというとんでもない大惨事へと発展してしまいました。

殺人的なジャイアンの歌声
ひっくり返るほどの音痴

ドラえもん8巻「キャンデーなめて歌手になろう」P42:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

ちなみにこの後、ドラえもん達は怒り狂うジャイアンに追いかけられますが、ジャイアンの母ちゃんの声を用意して難を逃れました。

もっともこれはこの事を伝えそびれた事に問題があっただけで、この制約をあらかじめ知っておけば問題なく使えると思います。

犯罪にも使える

声紋は人の指紋と同じく、その人にしかないものです。

セキュリティによく使われている指紋認証、顔認証のような生体認証のひとつに声紋認証もあるぐらいです。

まだ技術的に認証が難しいようで、前者二つほど普及していないのが現実ですが。

声紋キャンディーは人の声紋を完全にコピーするため、声紋認証を使ったセキュリティは簡単に突破出来てしまうわけです。

ただの声帯模写とはわけが違います。

この他にも、声を変えて他人に成り済まし、電話などの顔が見えない媒体で他人を中傷したり犯罪予告などをしたら、その声の主に罪を擦り付けることも可能。

使い方には十分な注意が必要となってくる事でしょう。

ジャイアンは運動性タイプ音痴?

この話のオチ的な内容になったジャイアンの音痴ネタですが、現実の世界で音痴は2タイプあると言われています。

  1. 運動性による音痴
  2. 感受性による音痴

運動性の音痴は、悪声や発生の仕方が原因といわれています。

感受性の音痴は、元から音感が普通とは違っていて自覚出来ないことが原因と言われます。

今回、キャンディーの力で声を変えて歌声が聞けるレベルにまで治った事を考えると、ジャイアンは運動性による音痴の可能性が高いですね。

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