ドラえもんの道具で過去に関連するものといえば『タイムマシン』が有名です。
今回紹介する『タイムカメラ』は、自動的に過去の特定の地点にタイムスリップし、過去の写真を撮影してくれる機能があります。
タイムカメラの使われ方
夏休みの自由研究のテーマを『この街の歴史』にしたのび太は、タイムマシンを使って調査に行こうとしますが、一人で何十年もの歴史を探ることはできません。
そこでドラえもんが出したのが『タイムカメラ』です。
タイムマシンのように時間の流れを移動できるカメラと、プリンターからなる道具で、時間を遡りながら過去の出来事をピックアップして撮影し、プリンターに画像を送信します。
ドラえもん9巻「ぼく、桃太郎のなんなのさ」P158:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
学校の裏山にある町全体が見渡せる場所にタイムカメラとプリンターをセットし、町の歴史を見ていく事にします。
のび太の生まれた年に大きな火事が起きた事など、過去の出来事が色々と撮影されていき、順調と思われた矢先に、突如カメラの調子が悪くなります。
カメラが戻ってこない事を不思議に思い、最後に送信された画像を引き延ばしてみると、なんとそこには桃太郎が写っているではありませんか!
昔話に登場する桃太郎が実在していた!?
のび太とドラえもんはこの謎を解くべく、調査を開始するのでした。
数多いカメラ系の道具の一つ
ドラえもんに出てくる道具は、カメラをモチーフにした道具、そして時間を移動するタイムマシン系の道具が数多く出てきます。
このあたりのカメラとタイムマシンを合体させた道具は、ドラえもんだけに留まらず、他の藤子作品にも登場しています。
有名な『キテレツ大百科』には『懐古鏡』という過去を映し出す道具が登場しますし、SF短編の『TM(タイムマシン)は絶対に・・・』にはこのタイムカメラのように過去の映像をモニターに映し出す装置が登場していました。
神隠しの正体はタイムカメラ?
タイムカメラは一種のタイムマシンの機能を備えおり、時代と時代を行き来することができます。
もし過去の人がタイムカメラを発見し、「あれはなんだ?」と捕まえてしまった場合、タイムカメラに捕まったまま別の時代にワープしてしまうのです。
ドラえもん9巻「ぼく、桃太郎のなんなのさ」P189:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
事実、ドラえもんとのび太はこれを利用し、過去の世界から現代に戻ってきました。
今までいた人が突然消えてしまい、行方不明になってしまう。
この話、どこかで聞いたことがありますよね。
そう、『神隠し』です。
こつ然とこの世から人が消えてしまう現象が世界各地で報告されていますが、ひょっとするとその正体はタイムカメラなのかもしれませんね。
消えた人たちは別の時代に飛ばされ、今でも元気に生活しているといいのですが・・・。
もしも現実にあったとしたら
『タイムカメラ』はいわば時をかけるドローンですから、やはり役に立つのは歴史的資料を集める事でしょう。
現在の研究ではまだ不明な点が多い歴史上の出来事が数多くあります。
ピラミッドはどうして作られたのか、アーサー王は実在したか?など、このタイムカメラを使う事で、それらの殆どが解決できてしまいます。
写真を撮影するだけであれば、下手に過去のものに影響を与える心配もなく、時間旅行の規制にひっかかることもないでしょう。