マントにおおわれたところが透明になる『とうめいマント』です。
周りから姿かたちが見えなくなるので、誰にも気づかれること無くこっそり移動できるのが特徴です。
先祖を助けるために大活躍
自分のご先祖様は大した人じゃないことを知ったのび太は、先祖に手柄を立ててもらい、友達に自慢したいと考えました。
これはつまり、過去の歴史を変えてしまおうという取り組みなんですが、そのタブーには一切触れられること無くストーリーが進みます。
のび太の先祖は「のび作」といい、山奥で狩人(かりうど)として生計を立てていました。
見た目はのび太そっくりでのんびりした様子で描かれ、いかにも野比家の先祖という感じがプンプンします。
目が悪く、おっとりした性格はのび太に瓜二つです。
この先祖に戦(いくさ)で活躍してもらい、手柄を立てて活躍してもらおうと画策するドラえもんとのび太。
その時に使ったひみつ道具が『とうめいマント』、『タケコプター』、『スーパーてぶくろ』の3つでした。
体が消えるわけじゃない
とうめいマントで体が隠れても、姿が透明になるだけで、体が消えてしまうわけじゃありません。
コミックの中では紹介されていませんでしたが、もし誰かの手が触れたりすると、そこに体があることが一発でわかってしまいます。
サーモグラフィを使えば体温もバレるし、犬がいたら匂いで気づかれてしまうことでしょう。
とうめいマントは決して万能なひみつ道具ではありませんが、姿を消すだけでも大きなインパクトがあるので、使い所が重要になりますね。
どうしてマントは飛んでいかないのか
マントという名前がついていますが、実際は布きれのような見た目をしているとうめいマント。
顔を通す穴が空いているようにも見えず、どこかにひっかけるための紐や穴も見当たりません。
つまり、とうめいマントの使い方は頭から1枚布をスッポリかぶるしかないと思われます。
現実的に考えると、そんな状態ではマントはすぐ飛んでいってしまいます。
マントがヒラヒラすることで足元や体の一部が見え隠れし、せっかく姿を消しているのに居場所が簡単にバレちゃいますよね。
コミックでは姿を消したのび太がタケコプターを使って空を飛ぶシーンが描かれています。
それでもマントは飛んでいかないので、おそらくマントの内側に特殊な仕組みがあり、それがマントと体をくっつける働きをしているんじゃないかと思われます。
突然の来客に便利かも
とうめいマントがあれば、突然の来客時に活躍するかもしれません。
部屋の中が散らかって汚い場合、とうめいマントで覆って隠してしまえばいいんです。
実際に物がなくなるわけじゃなく、姿が見えなくなるだけなので、部屋をきれいに見せるにはおすすめの使い方です。
これに似たひみつ道具で「片付けラッカー」というものもありますね。
実現に向けた開発が進んでいる
現代の世界でも、姿を透明にするための技術が開発されつつあります。
物が見えるというのは、物体に光が反射し、それが目に入ってきているわけです。
開発中の技術は、光の屈折率を変えることで物を透明にしてしまおうというもの。
さすがにとうめいマントのように持ち運びができてコンパクトに使えるまでは至っていませんが、今後の技術の発展が楽しみですね。
こうやってドラえもんのひみつ道具が少しずつでも実現に向けて動いているというのはスゴいことです。
実現すると世の中が混乱するかもしれない
姿が見えなくなるのをいいことに、悪事に使う人がいてもおかしくありません。
- こっそり人の家に上がりこむ
- バスや電車に無賃乗車する
- お風呂をのぞく
- ライバル会社に潜入して情報を盗む
- などなど
姿が透明になる技術が開発されるのはいいことなんですが、悪事対策も同時に考えられるべきです。
例えばサーモグラフィの導入は効果的と考えられますし、匂いや重さを感知するセンサーもよさそうです。赤外線で人の動きを検知するのも効果があるでしょう。