やったつもり、経験したつもりになる『ツモリナール』。
多様すると危険なひみつ道具です。
何でもかんでもやったつもり
楽しみにしていたテレビ番組を、ゴルフ中継を見るとの理由でパパに邪魔されたドラえもんとのび太。
『ツモリナール』を使うとパパはすっかりゴルフ中継を見たつもりになり、満足してどこかに行ってしまいました。
ドラえもん36巻「ツモリナール」P56:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
買い物にいったつもり、お手伝いしたつもりなど『ツモリナール』を乱用してその場をしのぐドラえもんとのび太ですが、夕食や宿題もそれで済ませ、挙句の果てに起きたつもりになって学校に行ったつもりになるまで発展。
ドラえもん36巻「ツモリナール」P61:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
このままズルズルいくと大変なことになりそうです。
気持ちだけ満足
『ツモリナール』は気持ちだけやったつもりになるひみつ道具です。
楽しかった、暑かったなど気分・感情は満たされますが、行動を伴っていないのでなんら現実が変わることはありません。
ツモリナールで生活
『ツモリナール』だけで生活するとある休日を考えてみましょう。
朝起きて朝ごはんを食べたつもり。
買い物に行ったつもり。
お昼ごはんを食べたつもりになり、昼から宿題をやったつもりになる。
見てもいないテレビを見たつもりになり、散歩したつもりになって晩御飯を食べたつもり。
お風呂に入ったつもりになって、寝たつもりになる。
全て『ツモリナール』で済ませたとすると、おそらくあなたは布団から一歩も外に出ることなく1日を終えることでしょう。
食べたつもりでも実際に栄養が体に入ったわけじゃないので体はやせ細り、お風呂に入ってないので体は汚れ、運動不足になって悲惨な人生が待っているかもしれません。
『ツモリナール』のご使用はほどほどに。
このひみつ道具はこの巻で読めます