雲をかため、水のかたまりにしてしまう不思議なひみつ道具『うき水ガス』を紹介します。
かたまった雲の中で泳ぐこともできますが、十分注意が必要です。
自分だけのプールを作ろう
泳ぎの練習をしたいのび太ですが、大混雑により泳ぐことができません。
ドラえもんは『うき水ガス』を使って空に浮かぶ雲を固め、そこで練習すればいいと提案するのです。
雲は水の集合体なので、それを固めてしまおうというとんでもない発想なのですね。
ドラえもん14巻「雲の中のプール」P150:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
無事に自分だけの広いプールを手に入れたのび太でしたが、一緒に泳ぎを楽しんでいたジャイアンとスネ夫が調子に乗り始めるのです。
誤ってカミナリ雲に入ってしまった二人は激しい夕立とともに落下して銭湯の煙突にひっかかり、『カミナリの子が落ちてきた』と周囲から驚かれるのでした。
ドラえもん14巻「雲の中のプール」P156:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
理屈で考えるとおかしい?
雲が空に浮かんでいるのは、1つ1つの水滴(水蒸気)が空気より軽いからです。
しかしうき水ガスを使って水にすると、普通であれば空気よりも重たい水は落下してしまうはずなのですが、そこはドラえもんのひみつ道具、ご愛嬌です。
重たいはずの水を軽くする効果があると思われ、その中で自由に泳ぐことができるんですね。
すっぽぬけ&落下の危険
浮かんでいる雲のかたまりは、少し気を抜くとすっぽぬけて地面に落下する恐れがあります。
普通のプールのように底があるわけでもないので足を着くこともできず、要するに泳ぎっぱなしになるんですね。
つかれても休憩もできず、ドラえもんたちは命がけの水泳を楽しんでいることになります。
ドラえもん14巻「雲の中のプール」P152:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
泳げないのび太は浮き輪やゴムボートで雲の水泳を楽しんでいますが、空でのんびりするならこのスタイルが理想的でしょう。
それでも、風に流されるなどして雲の端っこから落下しないよう注意を払う必要はありますね。
タケコプターとの併用が推奨される
普通の人間は空を飛ぶ手段がないため、うき水ガスを雲に吹きかけるためにはタケコプターとの併用が必須です。
ヘリコプターの窓からガスを使うという手もありますが、身を乗り出す危険性もあり、なかなかハードルは高いですね。
タケコプターの開発が先か、うき水ガスが先か、これは将来が楽しみです。