宛先を記入すると、郵便ポスト型ロボットが空を飛んで自動的に配達してくれるひみつ道具『ゆうびんロケット』の紹介です。
ポストをモチーフにしたおもしろいデザイン
街角にある郵便ポストをイメージした形のロケット。
中に手紙や小包を入れ、宛先を記入するだけで、空を飛んで発送物を目的地まで正確に届けます。
動力は不明ですが、発射時に【シュボー】という音と共に煙を吹かしていることから、何らかの火力が使われている可能性が高いように考えます。
ドラえもん5巻「ぞうとおじさん」P186:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
到着時の着陸姿勢および、配達後の本体のその後の動静については明確な説明はありません。
帰還するなどの説明がない事から1回使い限りの使い捨ての可能性が高いですね。
郵便物の大きさを自動的に小さくするなどの便利機能がないため、ポストに収まる大きさの物でないと送ることができないデメリットがあります。
のび郎おじさんと象のハナ夫
のび太のおじさん「のび郎おじさん」のお話です。
当時子どもののび郎おじさんは、動物園にいる象のハナ夫の通いつめ、とても仲良くなっていました。
ところがその頃は戦争真っ只中。
動物園が爆撃され、心配になって立ち寄ったのび郎おじさんは職員から「ハナ夫が死んだ」と告げられたのです。
実はこの時、ドラえもんとのび太がタイムマシンで過去を訪れ、象のハナ夫を動物園からあらかじめ逃していたのです。
ドラえもんはスモールライトを取り出し、ハナ夫を小さくします。
そしてもうひとつのひみつ道具『ゆうびんロケット』を取り出し、宛先に「インドのジャングル」と曖昧な送り先を書き、小さくなったハナ夫を中に入れて発射しました。
ハナ夫を乗せたゆうびんロケットが【シュボー】という爆音と煙を吹かしつつ、空の向こうに消えていったのです。
のび郎おじさんの不思議な体験
のび郎おじさんは大人になり、インドを旅していました。
そのときに山奥で遭難し、生死をさまよう体験をしたのです。
これ以上動けなくなり、意識がもうろうとなって倒れてしまった時、死んだと思っていたはずのハナ夫らしい象と再開したのです。
ドラえもん5巻「ぞうとおじさん」P188:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
タイムマシンで過去に戻り、ゆうびんロケットでインドに送り届けたハナ夫は、その後何十年も無事に生き続け、仲良くしていたのび郎おじさんを思い出し、助けてくれたんですね。
涙なくしては読めない感動のストーリーです。
追跡機能が欲しい
目的地にちゃんと届いたかどうかを知らせてくれる追跡機能がついていれば使いやすいですね。
ドラえもんとのび太も、ちゃんとインドまで届くか内心ヒヤヒヤしながらハナ夫を見送っていたのです。
もし現代にゆうびんロケットが開発されるようなことがあれば、その機能は追加してほしいところです。
いい使い方も悪い使い方もできる
宛名を書くだけで目的地にすぐ向かってくれるのはとても嬉しいポイントですね。
コミックの様に、速やかに動物を救出するなどの緊急時にその威力を発揮します。
あえて活用法を挙げてみると、「犯人の逃走を助ける」、「国外脱出を図る」、「違法なものを密輸出入する」など、割とダーティーな使用法が思いついてしまいそうなひみつ道具ですね。
軍事目的に利用されないか心配
正確な目的地到達性能を軍事利用されるリスクもありますね。
ゆうびんロケットの性能を利用すると、大陸間弾道ミサイル(ICBM)として、小型化、かつ、正確無比の精度を誇るミサイルが完成してしまいます。
ゆうびんロケットの技術は外部に出てはいけないものかもしれません。