おもちゃに取り付けて本物の動物のような能力を身に付けることができる『自動そうちシリーズ』です。
ドラえもんの叶わぬ恋が悲しいお話です。
ドラえもんの恋、散る
珍しいことにドラえもんがのび太に恋の相談をしています。
どうやらとてもかわいい女の子(ネコ)がいたようで、ドラえもんはアタックする勇気が出ないんだとか。
よくよく話を聞いてみると、ドラえもんの恋の相手はおもちゃのネコ『ミイちゃん』だったのです。
ドラえもん14巻「すてきなミイちゃん」P114:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
おもちゃの持ち主に必死の交渉をし、自分の体はどうなってもいいのでミイちゃんだけは守るということで体を張って大きな犬からミイちゃんを守るドラえもん。
ようやくミイちゃんと一緒になることができ、自らの意思で動くネコ型ロボットにするために『自動そうちシリーズ』を取り付けます。
ところがなんとミイちゃんは、実は男の子だったというではありませんか!
悲しみに打ちひしがれるドラえもんの涙とともに、この話は幕を閉じるのでした。
ドラえもん14巻「すてきなミイちゃん」P118:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
こんなにあるよ、自動そうちシリーズ
コミックに登場した自動そうちシリーズには、様々な効果があります。
- 自動えさたべそうち
- 自動歩き周りそうち
- 自動木登りそうち
- 自動ひっかきそうち
- 自動おちゃべり機
おもちゃのネコをネコ型ロボットに仕立てるには十分すぎるほどの効果ですね。
具体的にこれらの装置をおもちゃのどこに取り付けるかまではコミックでの紹介はありません。
男の中の男、ドラえもん
ミイちゃんをなんとしても自分のものにしたいドラえもん。
ミイちゃんの持ち主に直接交渉したり、ミイちゃんの身に危険が及ぶ時には自らの体をなげうって守ろうとしました。
その本気の姿勢に持ち主は心を動かされ、とうとうドラえもんにミイちゃんを譲ることを決めたのです。
ドラえもん14巻「すてきなミイちゃん」P117:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
まさにドラえもんが男を見せた瞬間ですね。
この時ドラえもんはミイちゃんが好きなあまりそのような行動を取ったのでしょうが、近くで見ていたのび太にも大きな影響を与えたはずです。
命がけで行動するドラえもんの姿は、のび太の心の中に強く印象付けられたことでしょう。
性別は制御できないのか?
ミイちゃんは自分で自分のことを男の子だと宣言しましたが、ロボットの性別までは自動そうちシリーズで制御することはできないのでしょうか?
おもちゃの行動のほとんどを操ることができる自動そうちシリーズなので、性別を女だと認識させることぐらい簡単な気がしますよね。