のび太の家からパパの会社まで地下鉄を通すクリスマスプレゼントとして、ドラえもんが用意したのが『地下鉄列車』です。
家と会社をわずか5分でつないでしまう夢の通勤列車ですね。
*地下鉄列車はひみつ道具として正式に紹介されていませんが、コミックに登場しているので独断と偏見でまとめています*
全て自営の地下鉄
運転士はドラえもん、のび太は案内人、乗客はパパだけというファミリー感たっぷりの自営地下鉄。
ラッシュに遭遇することなく、シートにゴロ寝してわずか5分で出勤できるのは、電車勤務のサラリーマンにとっては涙が出るほどうれしいプレゼントですね。
ドラえもん2巻「地下鉄をつくっちゃえ」P136:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
仮にドラえもんが用事で運転できない場合はパパ本人が運転すればいいですよね。
大人になって何度も運転免許テストに落ち続けているセンスのないパパですが、直線しかない電車の運転だったらできるはず・・・!
かわいいけどパワフルな電車
地下鉄列車はかわいい1両編成。
ローカル線を思い出すようなほっこりした見た目をしています。
コミックを見る限り動力となる電気を供給しているようには見えないため、レールさえ敷かれていれば自らエネルギーを作りだして走ることができるように見えます。
ドラえもん2巻「地下鉄をつくっちゃえ」P135:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
家と会社の距離がハッキリしませんが、たったの5分で到着することを考えると、かなりのスピードで走行するのでしょう。
思わぬ障害
パパにとってこれ以上ない最高のクリスマスプレゼントに見えましたが、実は運行初日で思わぬ障害が立ちはだかりました。
ドラえもんたちが掘ったトンネルが、ほかの地下鉄のトンネル予定地を邪魔していたようで、通路変更を余儀なくされてしまったのです。
まさかの自体に、ドラえもんたちは新しくトンネルを掘り始めますが、『穴掘り機』が故障し、人力で掘り進めるしかない残念な始末に。
それでもタイミングよくパパの会社の真下に通じたため、事なきを得ました。
ドラえもん2巻「地下鉄をつくっちゃえ」P137:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
ドロドロになりながら出勤するパパは笑顔に満ち溢れています。
服が汚れることなんかより、ドラえもんとのび太の心のこもったプレゼントがよほど嬉しかったのでしょうね。
都会は地下鉄で溢れている
のび太の家は東京近郊の設定です。
通勤電車の混雑具合から見ても、パパの会社は都心近くにあることが予想されます。
そんなところに勝手に地下鉄を通したわけですから、他のトンネルとぶつかってしまうのは誰でも想像できますよね。
明らかに行き当たりばったりで掘削しているだけなので、地下鉄で溢れかえる東京で地下鉄を通すのは無理があったようです。
どうせなら家と会社を亜空間でつないでしまえば、土地の問題も一発で解決できた気もします。
未来の世界では「過去の乗り物」か?
現代では、磁力を利用したリニアモーターカーの開発が進められていて、近い将来に実用化が期待されています。
リニア技術が広く普及すれば、電車の線路は廃止され、車輪もなくなるでしょう。
ドラえもんが出した地下鉄列車には車輪がついていますが、過去の乗り物を再現したシリーズの1つとして登場しているのではないでしょうか。
未来の乗り物博物館の一画に「体験乗車コーナー」が作られ、その中だけで運転を楽しむ懐かしのアトラクションとして使われているかもしれませんね。