『ドロン葉』から放出される念波により、相手を化かす超能力を使うことができます。
ただしタヌキの脳に合わせて作られているため、人間が使うことは残念ながらできません。
かわいそうな犬を救え
タヌキが人を化かすなんてありえない。のび太の疑問に対し、ドラえもんが出したのは『ドロン葉』でした。
弱い動物が身を護るために作られたひみつ道具で、ピンチになると相手を化かすことができるといいます。
ドラえもん16巻「ドロン葉」P95:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
しずかちゃんの家の裏の家で飼われている『ベソ』という犬がいるのですが、なかなか散歩に連れて行ってもらえなかったり、エサをもらなかったり、とにかく飼い主の仕打ちがひどいという話を聞きつけたのび太。
さっそくベソにドロン葉を乗せて様子を見ていると、見事に飼い主に化けて外を自由に走り回るようになりました。
ドラえもん16巻「ドロン葉」P100:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
ベソに化かされて自分を犬だと思いこんでしまった飼い主は犬小屋につながれたまま、ベソとの昔の思い出を回想しています。
二度とベソは戻ってこないんじゃないか、日頃いじめている恨みがあるんじゃないか、そう考えた飼い主でしたが、ベソは許すのです。
そうして昔の頃のように仲良くなりましたとさ、めでたしめでたし。
自分を守るドロン葉
ベソは飼い主に化けて自らの身を守りましたが、ドロン葉には色々な効果があると考えられます。
昔話のようにありもしない家を見せたり、ただの葉っぱをご飯に見せかけたりできると考えられます。
相手に危害を加えることが目的ではなく、いかに危機から逃れるかを考えてのドロン葉なので、相手を惑わす効果が用意されています。
人間用につくってもよかったのではないか?
ドロン葉はタヌキ並みの知能の動物が使える道具ですが、未来の科学者たちはどうしてそれを人間用につくらなかったのか疑問が残ります。
ドラえもん16巻「ドロン葉」P96:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
そりゃ弱い立場の動物を守ることは大事ですが、動物ができて人間ができないというのもおかしな話。
大人だと悪用する恐れがあるのであれば、せめて小さな子どもが使えるような仕様にすれば、もっと幸せな世の中になっているかもしれませんね。